遙かなるUTMB

トレランにはまってUTMBまで行ってしまった外科医の日々のトレーニングや備忘録

ザクロジュースの遅発性筋肉痛にたいする効果

新城ダブルの筋肉痛で苦しんでいるのでちょっと調べてみました

 

”ざくろ”って知ってます?ざくろくらい知っている方も、ザクロジュース売っているのは知ってます?

はい、私はしりませんでした。

どうもザクロジュースは血圧を下げたり、活性酸素を取り除いたりといった作用が、赤ワイン、ブルーベリージュース、クランベリージュース、緑茶などと較べても高いことがわかっているようです。

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このザクロジュースが筋肉痛やパフォーマンスを良くするのかという研究がありましたので紹介します(斜め読みですが)

Pomegranate Supplementation Accelerates Recovery of Muscle Damage and Soreness and Inflammatory Markers after a Weightlifting Training Session

残念ながら対象はオリンピックに参加したことのあるレベルのウエイトリフターです。年齢は21歳で9人で行いました。まず通常のトレーニングを2回1:45行い(session)それぞれ、48時間の休息を開けます。続いてsession1,2ではオリンピックの競技で行われる、ジャークやスナッチなどの試技をどこまであげれるかを行っているようです。1回目の試技の前にはプラセボを、2回めの試技の前にはザクロジュースをそれぞれ1500ml (250 x 6回)飲んでもらい、前後の採血やパフォーマンスなどを調べました

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結果ですが、ザクロジュース飲んだほうが、重い重量をもちあげられ、遅発性筋肉痛も少なく、採血でもCKやLDH(筋肉の破壊のマーカー)などの値が有意に低かったようです。

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この研究には最大の欠点がありまして、、、プラセボをはじめに入れて、2回めにザクロジュースとしていますが(これはブラインドですが)が逆にした試験をしていません。たとえば身体が慣れてきているだけという考えも成り立つのではと考えられてしまいます。

まあ飲むか飲まないかはあなたの自由(笑)

一度試してみるのもよいかもしれません。

新城ダブル (64km) 後半戦

前半部分は

新城64km (ダブル) 前半戦 - 遙かなるUTMB

ダブルはスタート地点で補給ができる。家にあった雑多なジェルを3本ポケットに入れて出発。最初の林道は出だしはkm4'30くらいで余裕だったけど、今は同じ心拍数でも5'00くらいかかる。トレイルに入り、inov8のTAKAさんに追いついた。さらに一人かわして10位になった。自分ではまずまずの速さで登っているつもりだけど走ろうとは思えなくなってきた。亀石の滝まで1'52かかっている。前半より12分も遅れている。このあたりでグレーのパンツをはいた選手に登りで追いついて随分離したと思っていたのに、下りで追いつかれるようになってきた。下りがどうしてもスピードが出ない。もともと下りは得意でいくら疲れていても下りは飛ばせた。ずっとサッカーもしていたし、よく考えたら最近どのレースでも下りを攻められなくなってきてるなあって、走りながら考え込んでしまった。下りはただただブレーキ。ブレーキが弱くなってるってことはそもそも最大筋力の低下があるってこと。最大筋力は年とともにかなり大きく低下してくる。下りをもっと練習したり、筋トレしておくべきだったなあとか反省しても今日は速くはしれない。。。このグレーパンツのランナーは静岡の柴本さんっていう方だった。昨年は関門ギリギリでゴールしたとのこと。登りで抜かして下りであっという間に抜かれるのが続く。最高峰の宇連山で引き離したから、そこから頑張って走ったけどやっぱり追いつかれた。今日は無理だ。。。普通トレイルのレースは下ってゴールだからいつもは下りまで競ってたら負けることは決してなかった。でも今日は最後が下りなのに絶対勝てないなんて思ってしまう。どれくらいでゴールできるのかもはや予想は全然できなくなった。少なくとも2周目5時間なんて全然無理だ。ひょっとしたら11時間の関門にも間に合わないんじゃないかってネガティブなことを考えてしまう。疲労と脱水でだんだん思考が停止してくる。塩をなめないと、と一度だけ塩を口にした。もう食べるのも面倒くさい。ほしいのは水。本当は水ばっかり飲むと低Naになるからだめだけど身体は水を欲する。いよいよ最後の尾根。少しホッとするけど全然くだれない。32kmのランナーもそうとう消耗している。”もうラストですよ”って励ましてあげるけど、本当は自分に言っている感じ。登り返しがすごくあるけど登りはしっかり歩けるのであまり苦にならない。時計を見ると9時間30分だ。10時間までにはつきたいと思う。最後まで頑張ろうと思う。今まで負けたこと無い山本くんにとうとう負けるのかと思う。7位であることはわかっていたからこのままだと山本くんは5位以内、総合入賞だ。格好良い。自分がそこにいたかった。最後の登りを終えて、山本くんに追いつくことはとうとう諦めた。下っていくと表彰式が始まった。表彰式に間に合わないのはすごく悔しい。”5位 山本健文さん”って聞こえてくる。すごいなあ、負けたんだなあって実感が湧いてくる。まだまだ負けないって勝手に思い込んでいた。すごい努力したんだろうなあってゴールしたら真っ先におめでとうって言おうと思いながら降りていく。7位の選手が見えてきましたっていう放送がありゴールに近づく。もう誰も居ないかもって思っていたら、表彰式のすぐ後だったせいか、すごいたくさんの人がゴール前で手を出してくれている。みんなとハイタッチしながらゴール。ゴールには山本くんが待っていてくれた。真っ先におめでとう、すごいなって言ったような気がする。興奮していろいろ喋っていたら気分が急激に悪くなってダウン。低Naなんだろうな。塩を舐めて風呂入って、吐いて1時間ほどで治った。疲れすぎて、優勝した阪田さんや3位、4位の福井さんと石田さんにおめでとうって言うの忘れてた(笑)

ボロボロになったけど色々課題がみえたレースでした。

結局2周めは5時間20分 

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レース後の分析

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心拍は1周目はおよそ140でキープしてたものの、2週目の途中から低下傾向。出力が低下してきている。ある程度これは仕方ないと思うけど、もっと1周目をゆっくり行けば全体で速くなるのかはわからない。さすがに心拍140で持たないのは走り込み不足だと思われる。

 

亀石の滝からpeak    13m/min  11m/min

宇連山まで 15m/min   13m/min

南尾根 -26m/min   -19m/min

上りと下りでvertical speed 1本めと2本めで大まかに比較してみたけど下りの落ち込みがひどい。

ダイトレ、奥三河に向けてやはり走り込んでいかないと行けない

新城64km (ダブル) 前半戦

今シーズン初トレイルレース参加してきました

結果は総合7位。ひそかに5位以内を狙っていただけにさびしい結果となりました。

前日受付でinov8ブースに行くと、阪田さん、石田さん、福井さんと再会。この3人には今のところ、どおあがいても勝てそうにない。そこにライバル山本さん登場。最近はtop10の常連でぐんぐん力をつけてきている若手?、ここはがつんと叩いておかんとあきません。

宿はモリトピアの大部屋。20人ぐらい布団がひいてある。20人もいると全く仲良くもならないし、何時に寝て何時に起きるとか、だれが電気消すとかそういう話にもならない。来年は考えよう。。。

とか思いながら寝ようとするがいびきの合唱でなかなかねつけない。22時くらいからなんとなく寝付けて朝5時前に目覚めた。

レースの前には必ず焼き鯖寿司。いつから始めたか忘れたけど、3年くらい前から、ゲン担ぎみたいなもの。食べる時間にはこだわりはないが、レース1時間前くらいまでには食べ終わっている。

シューズ Inov8 TERRACLAW250

ウエア Inov8

バックパック salomon S-lab 5

持ち物 必携品以外に スポーツようかん3本、CDCドリンク粉 3袋

スタート20分前くらいに行くと、望月さんも登場。およそ40人出場するけど完走は例年15人以内。関門が厳しい。

 

簡単にレースの説明

64kmは32kmのコースを5時間以内で完走したらエントリーできる。

最終ゴールが11時間以内で、1周目関門が5:30。1周目5:30かかったら絶対ゴールできない。さらに1周目通過しても亀石の滝まで1:30しかない。このタイムは昨年32kmを4:15程度で走った時にスタートから亀石の滝までにかかった時間だから関門を通過しようとすればどんな遅くても5時間で2周目をスタートしなくてはならないことがわかる。

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いよいよ7時にスタート。32kmみたいなことはないし、絶対に渋滞もしない。でも結構なペースで林道を走る。先頭は阪田さんや望月さんが突っ走るがまだそこにくっつける実力はない(というか永遠に無理な気もするが)。20位くらいで脈拍を140超えないように注意していこうと思っていたら、脈拍180とか。。。あー寒くてベルトがちゃんと機能してないわ。汗かくまで我慢。2kmほど走ると脈拍が正常値を示す。136くらい。隣にはただ一人女子で出場の大石さん。少し会話してトレイルに突入した。全然走れるけど、脈拍だけをみながら歩いたり走ったり。抜かれても全く気にしない。このレースたった60kmだけど、時間で行けばONTAKE100 と同じかさらにきついクラスのレース。あせってはいけない。最初のエイドの亀石の滝でタイムを確認すると1:40。去年より10分遅れ。まずまずのタイムのような気がする。でも山本くんは先に行っている。調子良いのかな???まあ長いし絶対抜いてやる。この後は900mまでぐんぐんと高度をあげていく。気温が下がり風も吹き気持ちいい。と思っていたら、大腿部の付け根がつるような感触がでてきた。この遅さと1周目でそれはやばいと思いながら、持っていた塩を舐めるとしばらくすると治ってしまった。最高点を超えるとしばらく走れるコースが続く。スポーツようかんを食べてしっかりと水分を補給してまだ余裕がある。たまに32kmの人たちとすれ違うようになり、エール交換。64kmの選手とはほとんど合わないから順位がわからないけどエイドできくと10番くらいじゃないですかねっと適当な返事。いよいよ西尾根から南尾根に続く岩場の連続を降りる。32kmの選手が道を譲ってくれる。何人か知り合いにも出会えて元気がでる。最後の山を降りてきたら放送が聞こえてくる。11位の選手が到着しましたって言っている。お、12位か。。。結構後ろやなあって思ってたら、そろそろ戻ってこないともう危ない時間になってきましたって放送している。えーもうやばいのかって思いながら1周目を終えた。4時間40分。予定通りのタイム。予定通りで無いのは思った以上に疲労していたことだった。ここで三重の"ヨシキ”くんと出会えた。故障でずっと走れてないけど、数々の大会で優勝しているトップアスリートだ。これからですよって励ましてくれる。山本さんは10分前ですよって言われた。山本くんは練習もよく一緒にしているライバル。いままで一度も負けてないからこの時はまだライバルじゃなかったけど(笑)。ジェルを2本飲んで、水を補給して塩を舐めて、さあ2周目に突入だ。次5時間で回れれば順位がついてくる。

 

後半に続く

新城ダブル (64km) 後半戦 - 遙かなるUTMB

 

 

登りの練習(15%トレッドミルの有用性)

しばらくぶりの更新ですが、ひたすら登る練習をしていました。

平日はトレッドミル15%で、休みの日はお山で

トレッドミルはいろんなパターンでしてましたが、基本は最初の2-3kmは6km/hからはじめて100m進むたびに速度を0.1km/hずつあげていきます。

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どれくらい強くなったのか、心拍数を調べてみました。

スタートしてから黒い線まではこの3つの心拍グラフは同じ条件です

グラフを見てみると、2/11には心拍数が高かったのが、3/2, 3/13と日が経つにつれてて同じ条件でも下がってきているのがわかります。ピンクの表は、この間の練習量(登った高さ)です。

ちょっと速くなっているはず。。。。いよいよ新城64kmです

心配は長い距離は全く走れていないので、着地の衝撃を鍛えれてないことですね。。。

頑張ってきます!

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トレイルの登り 走る?歩く?

急なトレイルはまあ歩くけど、おんたけみたいな登りはできるだけ走りたい。。。なんて思っていても、長いレースで勝つためにはできるだけ効率よく(消費カロリーを減らして)走りたいですよね。でもどれくらいの斜度から歩いたほうが良いかはなかなかわかないですよね。短いレースだったら無理して走っちゃうけど、長いレースなら無理すべきか歩くべきか。。。

という疑問に答えてくれる研究を紹介しましょう。

www.ncbi.nlm.nih.gov

この論文はタダで読めるのでじっくり読んでみたい方はどうぞ

 

参加者はアメリカのコロラドで集めた15人のトレイルランナー(競技者ということです)

彼らに、さまざまな角度(9.4, 15.8 20.4 24.8 30.0 35.0˚)のトレッドミルを走ってもらって、エネルギー代謝を測りました。速度は、垂直上昇が1260m/hになるように調節されています。

これはVertical Kilometerの世界記録がおよそ1800m/hの垂直速度であることから比較的遅いペースとして設定されていますが、いや、、、、なかなかの速度です。

(ちなみに一般のトレッドミルの最大傾斜15%はおよそ8.5˚です)

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こんなトレッドミルで実験です(ほしい)

 

結果です

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9.4˚だと走るほうがエネルギー高率が良いようです。約17%の傾斜です。

それ以降は明らかに歩くほうがエネルギーが少ない結果となっています

トレッドミルで15%の傾斜に慣れておき、それよりも傾斜が強い場合には積極的に歩くほうがエネルギー消費は抑えられることとなりました。ただし、使用する筋肉などは違いますので、歩行とランをうまくとりまぜる方が速くなる可能性もあります。

ジムのトレッドミルの最大傾斜が30%とかになったらなあ

 

レース後の回復

レース後にマッサージなどをしたほうが速く回復するのか????

という研究をひとつ紹介します

www.ncbi.nlm.nih.gov

2015年にWestern States Endurance Runに出場した選手72名をランダムに3群に分けました

グループ1 ゴール後20分のマッサージ

グループ2 ゴール後20分の下肢の空気圧式コンプレッション(下の写真みたいなもの)

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グループ3 20分仰向けに寝ているだけ

レース前、3,5日後に400mのタイムを測定しています

結果1 グループ1,2は筋肉痛や疲労度の訴えがグループ3より低かった

結果2 400mのタイムはどのグループも差がなかった。

 

私見 ランダム化試験と言っても、プラセボ効果は除去できませんが、プラセボだとしても、レース後のつらい筋肉痛からはマッサージなどで多少改善できる可能性があるということです。でもマッサージしたら実際の回復が速くなることはないという結果でした。

 

もう一つプラセボ効果がどれくらいすごいかという話

www.ncbi.nlm.nih.gov

25人の平均年齢27歳、10km平均タイム39分の集団に1週間自分で生理食塩水を皮下注射してもらい、その後に3kmのタイムがどれくらい改善するかという実験です。この生理食塩水はOxyRBX という、ものすごく運動能力を改善される注射と説明して注射してもらっています。

実際は2群にわけ、注射7日としない7日を入れ替えたクロスオーバー試験ですが、難しいことはおいておいて、プラセボによって3kmのタイムが約10秒良くなりました。またプラセボを注射している期間は、肉体的に楽になり、回復力も増加したように感じたようです。この結果はドーピングで使用される(禁止されてます)エリスロポエチンの効果よりは小さいとのことですが、ランニングのタイムが如何に、精神状態(脳)により影響されるかを示すとともに、プラセボ効果の凄さを示す結果となりました。信じれば飲む酸素も効果ありということです(笑)。

STRYD パワーメーター

今日は最近手に入れたガジェットを紹介したいと思います

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これ、昔のひとは知っている、、、foot podではないんです。

www.stryd.com

アメリカの新興メーカーが出しているランニングのパワーを測ってくれる器械です。

バイクでは有名なパワートレーニング。それをランニングでできるというスグレモノ???

特徴

  • 軽い(10g)
  • 防水
  • 電池は10時間くらいはもつ
  • 非接触充電
  • Suunto, Garminと連携して、リアルタイムにパワーが見れる
  • 傾斜も考慮される
  • 距離や、上昇下降も測定できる
  • ランニングエコノミーが測定できる
  • ピッチ、接地時間が測定される

実際にできることを見てみます

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これは、先日の別府大分マラソンのデーターです。GPSデーターは使用していませんが、距離が42.4kmとびっくりするくらい正確。たぶんGPSでもこれくらいです。薄い紫のラインがelevetionです。これたぶんGPSよりは遥かに正確です。トレイルだとその正確さに圧倒されます。どうやって測ってるのかわかりませんが。。。

そして、平均パワーが243.9w。前回の防府のときは約250wでしたので、だいたい3時間だせる平均パワーは250Wということになります。その他、58.2wがフォームを維持するのに必要なパワー、低いほうが良いようです。その上のleg spring、脚のバネ性を評価するもので、高いほうが経済性がよいようです。絶対値がどれくらいかわかないので、他人と比較するよりは、トレーニングでどう変わるかが重要そうです。高いほどよいです。そして、ピッチが93.8, 接地時間が210ms, 上下動が6.3でした。

まだデータを集めているだけでどう活用するかは難しいですが

42.195km 約3時間 250w (4'03/km)

21.0975km 約1時間20分 260w (3'50/km)

10km 約40分 267w  (3'45/km)

というのが最近のレース結果でしたので、いわゆる1時間保てる最大パワーFTPは263あたりであると推測されます。

いわゆるスイートスポットトレーニングは88-94%で考えると

231w-247wあたりを目指すということになります。

ただ、、、、パワーと速度はほぼ正比例です。だからパワーメーター持ってなくても、僕の場合、スイートスポットの速度は平地なら4'05-4'15くらいなんだろうと推測されます(汗)。じゃあパワーメーターいらんじゃないか。。。という意見もありますが、風が吹いたり、傾斜があったりして速度が保てない時に同じパワーで走るというのは参考になります。

心拍計じゃだめなの?っていう意見はこちらを御覧ください

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心拍とpowerを並べると、心拍は上がっていくけどパワーは後半すこしずつ下がっていますね。これは心拍のドリフト現象といいます。心拍で一定にするより、パワーを一定にしたほうが良いのでは、というのがパワートレーニングの前提です。本当に良いかはわかってないと思いますが。。。。

 

もう一つの特徴であるleg springが面白いです

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これも別府のときのデーターですが、だんだん下がってきます。疲れてだんだんバネがなくなってきています。面白い使い方としては、同じ速度で同じコースを色々なシューズで走り、どのシューズがバネが良いかとか見れるんじゃないかとか考えています。なたプライオメトリックトレーニングなどで、この値が高くなるかのどの使い方があるかと思います。

 バイクのパワーメーターに比べれば誤差も大きいことが予測されますが、ランの世界にもこのような器械がでてきて、なかなかおもしろいことになってきましたね。

別府大分毎日マラソン

別府大分毎日マラソンに昨年に引き続き行ってきました。

結果は2'57'39 目標の50分切りはまたも失敗

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前日仕事が終わってから新幹線で小倉、小倉から特急でうたた寝して別府駅であわてて降りて改札も出て、朝ごはんを買って、さあホテルに行こうと思ったら、ホテルまでの距離が12kmって出た。。。あ、大分駅で降りるんだった。気をとりなおして大分駅に。一緒に来ている知り合いと、パスタパーティー大盛り、さらにラーメンまで食ってしまった。普段カーボローディングしないけど、今回は50分切りたいし、できることはやっておこうって考えた。

11時ころに就寝。朝は8時ころまでぐうたらしながらおにぎり4つと納豆2packを食べた。11前にタクシーでスタート地点の「うみたまご」まで。雨もあがり、かなり温かい。トレイルで出会う知り合いにも会えて気分は高まる。

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今回は50分切りが目標。年齢的にもチャンスはどんどん減ってくる。今回できなければ次は来年。昨年は陸連登録してなかったから、すごい後ろだったけど、今年は50列目くらい。16秒ほどでスタートゲートに到達。そこからも混雑することなく走れる。それほどタイムは気にせず5kmを通過。20'17くらい。はじめのロスを考えたらまずまずのペース。ここから気楽に走ってたら、次の5kmが20'30だった。昨年12月の防府より心拍数が少し高いのが気になるけど、このままだったらさすがに50分は切れないからペースアップ。次の5kmは19'45。後から考えたらいきなりあげ過ぎだと思う。5kmで45秒だから1kmでいきなり9秒だ。脈拍も少し上がってくる。次の5kmも19'53でハーフはほぼ1'25だった。貯金はゼロ。4'02で刻めばぎりぎり。なんとなく不安もあるけどまだ全然大丈夫。次の5kmは20'08、30kmからあげようと思ってたからいい感じだけど、25kmすぎて急に下腹がはってきた。少し痛いし力が入らない。ペースも落ち気味になってきた。急に抜かされるようになってきた。30km手前くらいで一度少しはりはよくなったけど、この5kmは20'26かかった。30kmになってもう一度ペースアップ。1km4'00に戻すけど、すぐに力が入らなくなって、腹がはる。がんばってもがんばっても力が入らずペースは4'15くらいまで落ちてきた。35kmまでの5kmは21'15。。。今回もだめだったかと気持ちも少し切れていく。36kmでいよいよ我慢できなくなりトイレに駆け込む。思い切り下痢だった。2分位してトイレを出たけど、便意は収まらない。同時に右足の小指側が痛む。まあ気のせいかと思うけどかなり痛い。もうやめようかと思ったけどリタイアの仕方がわからないからゆっくり走った。3時間はきれそうだ。周りは必死で走っていてどんどん抜かれる。なんとか2'57'39でゴール。久々に失敗レースだった。

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心拍数を防府(黄色)と今回(ピンク)で較べてみた

防府のときは上昇しだしたのが1'20のあたりだけど今回は0'40で上がっている。心拍が下がりだしたのが、2'10くらいだから心拍が上がってきて1'30くらいは保てることがわかる。すると防府のときは1'20から上がってるから1'30でだいたいゴールまで保てる計算でピッタリする。僕の場合は心拍148-150くらいで我慢して、スタート後1'20くらいから徐々に上がって心拍160前後をギリギリ保ってゴールするのが一番はやく走れるということ。

今回は50分を切るために無理をしてすぐに心拍が上がってしまったからだめだったということか。結局今の実力は2時間52分くらいってことになる。カーボローディングも2日前くらいまでに終了して前日はあんまり食べないほうが良いように思う。

これでロードは終わり。次は新城ダブル。トレイルにむけた練習をしなくては

 

彼ら(腸内細菌)の餌

腸内細菌は色々な種類がいるけど、重要なのはその多様性と、いわゆる善玉菌の割合らしい。で善玉菌の餌はずばり水溶性食物繊維 だ。

ちなみに食物繊維 - Wikipediaとは人の消化酵素で分解できない食物の総称であり、その中で水に溶けるものを言うらしい

また、彼らはデンプンも食べるが、デンプンは通常腸で消化される。しかし、デンプンが糊化したり、消化酵素が届きにくいなどから分解されにくいデンプンがあり、水溶性食物繊維と同様の働きをもつとされている。これらをレジスタントスターチ - Wikipediaという。その他としてオリゴ糖 - Wikipediaもどうやら好物らしい

これらをまとめると

などとなる。

これらを一日10gくらいはとらないといけない(不溶性と合わせて20gが目安)

食品として摂取することが望ましいとは思うが、安価にamazonなどで手に入るのもを青色で示しておいた。βグルカンも買えるが非常に高価。

 

食品でのおすすめ(摂取量が得られそうなものを独断と偏見で掲載)

1. 大麦(押し麦)比較的美味しく大量にも食べれる。βグルカンの含有量がピカイチで6g/100gも入っている。またレジスタントスターチの含有量もおそらく5g前後はありそうで、10%程度は彼らの餌になるスーパーフードである

2. らっきょ これは野菜のなかで堂々の1位。100gで約18gが食物繊維である。スーパーで一袋買ってぼりぼり食べればすごい量の食物繊維が摂取可能である。これに比べてキャベツなんか100gで0.4g。

3. アボガド 100gで1.7gと多くはないが、有益な脂質も摂取できるスグレモノ。ちなみに野菜ではなく果物。バナナも食物繊維は少ないがレジスタントスターチが多いため、小腹が減ったときにはおすすめ。

4. 納豆 100gで2.3g 1パック50gが多いから1.15g。決して多くないが豆類の中では食べやすくなかなかの値。

5. 海草 かなりはいっているらしいが、分析が難しいのか正確な値が不明。海草を消化できるのは日本人に特異的であり、海草を分解する特殊な菌が日本人だけにいるらしい(全員ではないが)。

 

結局含有量の多いものを食べても平均すれば2-3%程度。10gを食べようとすると500gの食品を摂取する必要がある。現代社会ではなかなか厳しく、私はイヌリンとオリゴ糖難消化性デキストリンのお世話になっている(笑)。

 

ロングトレイル(8時間以上)走るとき、だんだんご飯が食べれなくなったり、下痢したり、吐き気がしたり、そんな経験あるひとは有りますよね。原因は色々だと思いますが、ひとつには腸内の血流低下、活性酸素などから、腸内環境の悪化が原因だと思います。補給もゼリーや水分ばかり。きっと腸内細菌が怒っているのです。そこで私は最近、オリゴ糖を定期的に摂取しています。これをしはじめたはじめてのレース”おんたけ100km”で5位になり、やめれなくなりました(笑)。

本日そのONTAKE100mile クリック合戦敗戦。。。。

さあ、がっかりせず週末の別府大分がんばるぞ!

 

 

 

 

 

腸内細菌とランニング 短鎖脂肪酸の働き

マラソンと体重は切っても切れない関係ですね。体重が減れば、マラソンやトレイルのタイムが向上することはほぼ間違いないところです。でもダイエットは色々な問題があって難しいですね。

昨年、ダイエットでかなり大きな失敗をしました。体重が軽いほど良いと考えた私は、ひたすら炭水化物を減らし、食事量も減らしましたが、減った体重はほんの僅かでした。その時は、なんで体重が減らないのかわかりませんでしたが、同時に非常に寒さに弱くなりました。冬にマラソンの会場についても明らかに人より着込んでいるのに寒かったり(高雄マウンテンマラソンで死んでました)、自分でもこれほど寒いのはこれまで経験したことがない感覚だったんです。今から考えれば、極端なダイエットで基礎代謝が激減し、おそらく体調も悪かっただと思います。というのは普通の解釈ですが、どうして極端なダイエットをしたら体調がわるくなるのかはわからないですよね?少なくとも、ビタミン剤や鉄剤はたまに摂取してましたので、いわゆる栄養不足ではなかったと思います。

 

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最近、といってもだいぶ前ですが、こんな本をよみました。非常に面白かったです。

これでなんとなく不調の原因がわかりました。

本を簡単に要約すると

1. 人は非常に多くの腸内細菌を腸に飼っている

2. 彼らの主食は水溶性食物繊維や非消化性のデンプンなど

3. 彼らはこれらの主食から短鎖脂肪酸(酢酸や酪酸、プロピオン酸)を生成する

4. 短鎖脂肪酸が、脂肪や糖の代謝さらに免疫系に大きな影響を与えている

その他、彼らは必要なビタミンを作ってくれたりと、なくてはならない存在なんです。

 

要するに、あまり食事をとらずに、かれらに餌をあげてなかったんです。だから基礎代謝が落ち、元気がなくなって、免疫機能も落ち、脂肪はへらず、タイムも悪い。。。

 

というわけで、この短鎖脂肪酸の働きを少し調べてみました

 

www.ncbi.nlm.nih.gov

1. 主に酪酸(酢酸やプロピオン酸も)は腸自体のエネルギー源

2. 短鎖脂肪酸のreceptorは腸、脂肪細胞、筋肉、肝臓に存在する

3. 短鎖脂肪酸は腸のreceptorから直接脳に働きかえ食欲を抑える

4. 短鎖脂肪酸基礎代謝を高くし、脂肪の燃焼を高める

5. 短鎖脂肪酸はインスリン感受性を高める

などなどでした。

これはたくさん食事をとれる状況では基礎代謝をあげて、余計な脂肪がつかないようにし、あまり食事がとれない環境(飢餓)では、基礎代謝を減らし、脂肪を蓄えようとする、すばらしい身体の働きなんですね。。。

 

でもダイエットするときは、腸内細菌たちのことを考えて、しっかり餌をあげておけば、細菌たちは食事をしっかりと取ってると認識してくれて、健康に痩せられるってことです。

 

次回はかれらの餌について書こうと思います

睡眠時心拍数

前々から一度してみたかった睡眠時の心拍測定、ブログを始めたのをきっかけにしてみました。胸ストラップ式しか持ってないので、寝転がるとベルトが布団にすれてすごい違和感。。。まあ、いつのまにか落ちてました。

朝、目覚まし時計で起きて、測定してたのを思い出しました。Ambitみて、、、、うん?35???間違いか???

もぞもぞすると、すぐに40くらいになったけど、じっとしていると38くらいに。朝は低いんだ、と思いながら起き出す。あほなことしていることを家族にばれないように、さっと胸ベルトを外し、こそこそとログをみた結果がこれです。

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多分30分くらいから眠りにつき1時間くらいから細かく心拍が上がっています。よくわかりませんが、non-REM睡眠(頭はねていて身体は動く)?。寝返りなどの体動による心拍増加でしょうか。そして、2時間前から3時間15分くらいまで、変動の大きい突発的な心拍上昇はREM睡眠(頭がおきていて、交感神経活動が盛んになるらしいです)のようです。REMとnon-REMが何回か繰り返して朝になりました。安静時はだいたい36-7くらいで、こんなに低いのならもっと足が速いはず?練習不足?なんでしょうかね?

 

睡眠時に心拍数が下がらないときはオーバートレーニングの兆候らしいですが、全然そんなことはないようです。

 

トレーニングもっとしろってことだな。。。。

高強度インターバルと中等度、低強度インターバル

インターバルトレーニングは高強度短時間のsessionをくりかえるのが良いのか、それとも中から低強度の比較的長い時間のsessionを繰り返すほうがよいのでしょうか。ちょっと調べてみました。

有名なのは超高強度のtabataですね。。。

 

1. 20歳前後のエリートスキーヤーでの比較

Effects of intensity and duration in aerobic high-intensity interval training in highly trained junior cross-country skiers. - PubMed - NCBI

比較

高強度群 2-4分のsessionの繰り返し(Total 15-20分)

低強度群 5-10分のsessionの繰り返し(Total  45-50分)

結果

低強度軍の方が7km hill runningのパフォーマンス、最大酸素摂取量などの改善に優れていた。

 

2. 良くトレーニングしているトライアスリートでの研究

High-intensity cycle interval training improves cycling and running performance in triathletes. - PubMed - NCBI

比較

高強度群 10-40秒のsessionの繰り返し9-11回

低強度群 5分のsessionの繰り返し6-8回

結果

両群とも最大酸素摂取量の増加を認めたが、5kmのランニングスピードが上がったのは低強度軍の方だった

 

私見 高強度のインターバルは短時間で終わってそれなりの効果はあるようですが、やはりボリュームとしては少なく、もうすこし時間をかけたほうが良いようです。公務員ランナーの川内さんもインターバルのタイム設定はとても遅いらしいですが本数をこなすようです。どうしても速く走ったほうが速くなる気がしますが、そうでもないようですね。

最大酸素摂取量 VO2max

最大酸素摂取量(VO2max)は1分間あたりに身体で消費される酸素量のことです。VO2maxは中距離から長距離の走力をある程度反映し、特に中距離走のタイムと相関が高いことがわかっています。また坂を登る能力もVO2maxと相関が高いと言われています。VO2maxが高いとはどういうことかを考えてみたいと思います。

酸素を運ぶのは赤血球中のヘモグロビンです。血液100mlでおよそ酸素5ml(1気圧で)が組織に送り込まれます。血液中に物理的に溶ける量はわずか0.3mlです。どれだけ組織で酸素が消費されたかを測ったものが酸素摂取量です。

余談ですが高濃度酸素水なんかもし酸素が溶けてたとしても、飲む瞬間にはほとんどの酸素は大気に逃げてしまいますね。百歩譲って、胃の中に入っても血液中にはほとんど溶けませんので組織に移行する量はほんのわずかです。もし本当にすごい量の酸素が摂取できたら水中で高濃度酸素水飲みながらダイビングできますね。

VO2maxを決める因子とて次の3つが候補となります。

1. 心肺機能

2. ヘモグロビン濃度

3. 筋機能

どれが一番VO2maxを決めているのでしょうか?

実はほとんど1,2で筋機能の関与は比較的少ないと言われています。これは高地で酸素供給量が変化したり、血液ドーピングをしたりすると、そのままVO2maxは影響をうけるという結果から推測されています。

 

というわけで順に説明していきましょう

肺機能 一般的には肺活量が運動能力を決めているということはなさそうです。というのも最大運動時でも1分間の換気量は120lくらいらしく、これは安静時に最大に努力した場合よりかなり低いようです。もちろん、肺活量が大きかったり、呼吸筋が強いほどよいとは思いますが、トレーニングの重要ターゲットではなさそうです。実際に呼吸筋を鍛えるトレーニングがVO2maxやパフォーマンスに全く効果がなかったという報告あります(Does respiratory muscle training increase physical performance? - PubMed - NCBI)

心機能 身体に送り込める酸素量は心臓から送られる血液量に正比例します。そしてこの血液量は 心拍数 x 1回あたりの心拍出量になります。つまり、運動時の心拍数が高く、さらに血液を送る左心室が大きく強いほど心機能が良いということになります。悲しいことですが、この能力はかなり若いうちに決まってしまうようで、歳をとってからはあまり大きな改善はみられないようです。さらに悲しいことに最大心拍数は歳とともに下がってきて、概ね 220-年齢程度といわれています(個人差が激しいです)。とはいえ、適切なトレーニングで少しでも鍛えたいですよね。

心機能のトレーニング トレーニングとしては大きく分けて、ペース走と高強度インターバルトレーニングで分けて研究されていることがほとんどです。ペース走は60-70%VO2maxの強度、高強度インターバルトレーニングは1分高強度-1分rest x 10みたいなトレーニングです。どっちが心臓を強くすると思いますか?

あまり正確にはわかってませんが、ペース走なんです。どちらのトレーニングもVO2maxを増加させますが、ペース走では心機能が、インターバルでは筋機能が改善します(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/20473222)。心臓は比較的低い強度の運動で、一回拍出量は頭打ちになり、それ以降は心拍数が増加するだけとなります。要するにある程度の運動強度で心筋は最大限の力を出していることになりますので、長期間の運動のほうが心機能には重要だということです。

筋機能 筋機能は比較的単純に考えることができます。筋肉を動かしているのはATPですが、要するにたくさんのATPが作れれば長距離では足が速いということになります。ATPを作っているのはミトコンドリアですので、ミトコンドリアの機能が高く、数が多く、さらにATPを作るのに必要な酸素がたくさん来るように毛細血管がたくさんあれば良いことになります。ミトコンドリアは、ほぼ母親から遺伝しますから母親が優れた長距離選手や長寿家系なら優秀なミトコンドリアを遺伝していることになります。質は仕方ないにしても増やせばよいということで、ミトコンドリアを増やすにはPCG-1aという転写因子が筋肉内で増加すれば良いことがわかっています。だから、このPCG-1aが増える運動をすればよいということです。これはインターバルトレーニングなどの高強度トレーニングで増えることがわかっています。注意すべきはVitC, Eなどのサプリの摂取がPCG-1aの増加を抑制する働きがあることがわかっています(Vitamin C and E supplementation hampers cellular adaptation to endurance training in humans: a double-blind, randomised, controlled trial. - PubMed - NCBI)。抗酸化サプリは身体に良いかもしれませんが、摂取しすぎると、自分自身の抗酸化能力の発達を妨げる可能性があるようで注意が必要なようです。

 

ヘモグロビン量ぬかしました。鉄をしっかりとれということです。ランナーは貧血に注意。ヘモグロビン量が15から13に下がったらタイムはフルマラソン3時間の人は3時間30分かかることになります。それくらいヘモグロビン量は重要です。

 

ぐだぐだ書きましたが、結局VO2maxを高めたかったら、ペース走もインターバルも両方バランス良くしろということで、伝統的な練習方法はやはり正しいですよ、ということでした。

 

UTMBゴールタイムの予測(ITRAポイント)

はじめての、それも外国のレースでどれくらいのタイムでゴールできるか全然わからないですよね!こんな時に少し参考になるのがITRAポイントです

ITRA (International Trail Running Association)が独自に大会の距離と累積標高とゴールタイムからポイントを算出しているようです。例えばこの点数は私のものですが、GENERALが最近のレースの平均をとっているようで現在694点です。CCCだと700点以上で抽選なしで参加できますが、UTMBなら750点で参加可能となります。

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ここで昨年のUTMBで例えば26時間前後で走った人の名前でポイントを検索してみましょう。

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この時間で走るにはITRAポイントで739点の実力が要るということです。私の最高点が719ですからまあ頑張れば行けないことはない。。。

というわけでこの時間を目指してトレーニングに励みたいと思います。

UTMBタイムチャート

UTMBではトップ選手のタイムチャートが入手できます

utmbmontblanc.com

それぞれのチェックポイント間の距離、累積登り、下りのデータがありますのでトップ選手がどのようなペース配分をするのかが検討できます

 

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アップダウンがあるので、そのまま平均ペースを出すとよくわからなくなりますので、推定距離を実際距離+累積登り(m)/1000x9

(10kmで1000m上りなら19km)

と推定してみました。要するにずっと平地だと換算したときのペースです。

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すると、総距離は 258kmでトップ選手は出だしの15kmほどは3:30/kmくらいで走るようです。恐ろしい速さ。。。。

ここで目標タイムを26時間に設定してみました。かなり強気の目情ですがこれで総合30位くらいです。

26時間をトップ選手と同様に比例配分すると表のtarget timeになります。258kmのレースで出だしがsub3ペースはやはり速すぎる気がします。よく見るとどんどんペースは落ちて後半100km以降はkm6-7分です。平均ペースは6'11.

そこで、もう少しゆっくり入って100kmまではkm6のペースで、100km以降を6'15のペースにしてみました(presumed pace)。ここから実際に登りを考慮したペース(presumed actual pace)を逆算し、チェックポイントのtarget timeを計算したのが次の表です。

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緑の囲いが一定ペース(6'00-6'15)での目標タイム。target time2がtop選手と同じペース配分の場合、黄色がトップ選手の通過タイムです。

なんとか暗くなる前にゴールしたいですね