カフェイン摂取
コーヒー好きですか?
あ、紅茶でも抹茶でも良いです
カフェインとるとパフォーマンスが上がるのは結構有名だったりします。レース前1週間はカフェイン抜きとかしてる人も
これまでもパフォーマンスがあがるという研究が多いですが、レースで本当に速くなるかっていう研究はなかったようです。
今回レースを作って実験した人がいました
https://pure.coventry.ac.uk/ws/portalfiles/portal/12976266
レースは1マイル 3回の競争で、順位に応じて賞金まで出ます
参加者は15人で全員男性、13人がレース完走しました
年齢は平均24歳、800mの自己最高記録が平均1:54というアスリートたちです
方法
ランダムにレース1時間前に飲み物を飲んで走る
飲み物は
1. 3mg/kg (体重60kgなら180mg)のカフェイン入りコーヒー
2. 同じくデカフェのコーヒー
3. お湯だけど、コーヒーのフレーバーとコーヒー色(なんか不味そうだけど)
走る前と後で、唾液中と血中のカフェイン濃度も測定してます
結果
左からカフェイン、デカフェ、お湯飲んだ後のタイム
速くなりました
同じ人でもカフェイン群で少し遅い人もいますけど、平均すると有意に速くなるようです。
で、なんで速くなるのかって???
これが分かって無いんですけど、おそらく中枢性疲労(脳がやめてくれ)って言うのをおさせているっていうことのようです。結局、みんな自分の実力を出しきれてないんですよ、きっと。
例えばフルマラソンあと5km、あなたがオリンピックマラソンで4位で走っていて、前が追いつきそうだったら、どんだけしんどくても頑張って抜こうと思いますよね。またトレイルレースでどんだけ疲れていても、後ろにクマが見えたら死に物狂いできっと逃げますよね(本当はそっと逃げたほうがよいけど)。あなたの速さの多くを決めるのは脳ですよ!!!
みなさん、ハードなトレーニング、ハードな勉強、ハードな経験、ハードな仕事、ハードな恋愛をして、脳を鍛えましょう
接地時間
走っているときの接地時間て短いほうが良いのか、それとも長いほうが良いのか?
一般的に接地時間が短いほうがランニングエコノミーが良いと言われていることが多いと思います。筑波の吉岡先生が書いている「毎日長い距離を走らなくてもマラソンは速くなる」にも着地は短いほうがランニングの経済性が良くなるといった記載があります。
個人的には
1. 身体を前に進ませるのは地面に接地している時間のみであること
2. 接地が短時間になると、爆発的な力が必要となるため速筋が多く使われる可能性があること
から、本当にそうなのかは懐疑的でした。
今回、Plyometric trainingの効果をウルトラマラソンランナーで検証した研究があるので紹介します
対象 ウルトラマラソンランナー男性25名(平均年齢は38歳前後)一部はウルトラマラソンの代表選手でVO2maxの平均が55ml/kgminです。 全員が筋トレやプライオメトリックトレーニングなどは行っておらず、最低でも週60km以上走っているランナーです。
方法 これをランダムに2群にわけてコントロール群(これまでどおりの練習)とエクセサイズ群(これまでの練習+週3回のプライオメトリックトレーニングや筋トレ)を3ヶ月してもらいました。
トレーニング内容 少しずつ増やしていったようですが、
最初4週 コアトレーニング(プランク、サイドプランク、スーパーマン)9セット、つま先歩き、かかと歩き、お尻キックを3セット、片足スクワット、ステップ台昇降2-6セット
次の4週からはさらに、もも上げ、ランジ、縄跳び、カウンタージャンプ、スプリットスクワットなどを追加して約30分間行った。
結果1 グラフはランニングエコノミーを表しており、小さい値程よい。黒がトレーニング前、白がトレーニング後、4種類のスピードでいずれもランニングエコノミーが良くなっていた。
結果2 興味深いことにtc(接地時間)はトレーニング後に延長し、ta(滞空時間)は短縮している。接地時間が長いほうがランニングエコノミーが良いという結果になる
まとめ ウルトラマラソンのような速度でも、筋トレやコアトレーニング、プライオメトリックトレーニングでランニングエコノミーが約4%程度よくなる。これは100kmレースであれば7時間のひとが、6時間48分になるくらいの影響があるらしい。
同じ速度であれば、接地時間は長いほど良いという結果となった。ただこれとは逆の研究もあって、それによると神経筋接合部の機能がよくなることで接地時間が短くなるという話のようだ。結局、接地時間が短いほうが良いのか長いほうがよいのか最終的には結論はでていないものの、自分でわざと接地時間を短くしたり長くすることはおそらく良くなくて、トレーニングを通して自然に一番経済的なフォームが身についていくのだと思う。そのなかでも積極的な筋トレは有効であるという報告は多い。
福知山マラソン2017
久しぶりのロードレース。なんで福知山に出たかというと、職場の上司が数年前からランニングをはじめて、何回かハーフマラソンまでは出てるけど、フルは走ってない。元気なうちにフルを走ってもらいたいとそそのかしてみたんですよ。で、申込んだけど、その上司は家庭の都合もあって結局申し込まなかったわけで、1人で福知山。
福知山マラソンは結構思い出深い大会で、2回めのフルマラソンに挑戦した大会でもある。その時の職場の先輩に誘われてランニングをはじめて1.5年。いくらやっても勝てない(まあ月100kmくらいだったけど)。はじめてのフルマラソンは篠山で3時間28分だったけど、先輩は3時間15分。どんな大会にでてもちょっと負けるし、走ることもまだ好きじゃなかったから、一度まじめに練習してだめだったら走るのやめようと思って臨んだレースだ。それまでせいぜい1度に10kmくらいしか走ってなかったのを毎週末に30km走ることを5,6回して臨んだらいきなり3時間10分くらいになってめでたく先輩に勝った会心のレースだった。余勢をかって、次の篠山でサブ3、まあその後は鳴かず飛ばずだけど。
そして大会前日
何気なく写真眺めてたら、前列左から4人目、走るパン屋さんじゃないか。
ともかく受付が7時から9時。大渋滞するから早く来いって書いてある。
京都市内から1時間くらいかと思ってたら、約2時間かかるのね。。仕方なく、急遽5:30に起きて6時に家を出た。あまりやる気も起きずに、おにぎり1個だけ食べた。
今回、実は伊賀のトレイル伊賀遠征 - 遙かなるUTMBに行った筋肉痛が全然取れてなかったんだわ。最初から中3日だから、福知山は良い練習にしようと思ってたけど、不甲斐ない結果だとやっぱり悔しい。まあ結局不甲斐ない結果だったわけだ。
会場の近くの由良川の河川敷が駐車場で、そこから10分ほど歩くと会場につく。まったく渋滞はせずに、すんなり受付もすまし、朝飯もろくに食べてないから、ジェルでも買おうって思ってたら、次から次へと知り合いにあって、ジェル買うのを忘れてしまった。
で、誰にあったかって?まあそんなん興味ないか。。
1. 上山たっちゃん。伸び盛りの20代 2時間35分で総合6位、、えげつなあ
2. カバちゃん。職場の知り合い。わたしと同じでなんとか3時間くらいにしがみつくUTMBランナー。当日もUTMBシャツで参戦
3. 近藤さん フル2:40くらいの実力はトレイルランナー(inov8)。当日は応援
4. パン屋さん 奥さんの応援。本人は福岡にむけて調整中???
などなど
5. ズーミン 世界のverteical女王
で、スタート整列そうそうに、お腹がすいてきたことに気づいてジェル買うのを忘れてたけど後の祭り。まあさすがにサブ3くらいは余裕やろうと真剣に思ってた。
日も出てきて結構温かいけど、手袋を装着。さあスタートだ。
スタートして1kmは下り基調。飛ばさないように気をつけ、脈拍も130くらい。4分ちょっとで通過する。その後も脈拍145くらいまでで行くことにする(いつもは148-150)。4分20くらいで前半行って、後半あげる作戦にしたのだけど、思ったほど脈拍が下がらない。予定ではこれくらい遅かったら脈拍140くらいと違うかなあって思ってたけど、思ってたほど脚は速くなかったわけだ。でもまあいつもより抑えて前半をたんたんと走る。1つめのおりかえしでカバちゃんが先に行っているのに出会う。調子よさそうだ。
その後はずっと一本道を進むけどすこし向かい風な気がする。おもったよりスピードは遅いままハーフ1時間32分くらいで到着。ハーフと同時にかばちゃんにおいついた。とにかくハーフから30kmまでは4'15に戻して30-40は4'00くらいで行くつもりだったから、まずは4'15にしたけど、意外に心拍数が上がってしまう。153とか4とか。。さらにちょっと頑張ってる感じになってしまう。折り返して追い風になると思ったけどやっぱり向かい風、30kmくらいまで頑張って、さあさらにあげようとした矢先に、どんどん暗くなって、みぞれのような冷たい雨が前から吹き付けてきた。激しい嵐であっという間に失速。スピードは4'30-40くらいまで落ちる。めちゃくちゃ寒い。4'00で行こうというときにひどいもんだが、この嵐が2,3km続き、メンタルとフィジカル両方に大きなダメージが。。。
嵐を抜けて、35kmあたりから4'10あたりにもどすけれども40kmの通過タイムが2時間54分だった。このあたりで5kmくらい抜きつ抜かれつ並走していたランナーがいた。何回も抜きつ抜かれつだったけど、ふと向こうから「頑張りましょう」って言われた。ああ、このひともうだめなんやな、って思ったら、すぐにどんどん落ちていった。これは僕も経験があって、まあロードで頑張りましょ!なんて言う時は自分が相当やばいときなんだよね。あとサブ3まで2.195kmで6分。パトリックマカウでもここからサブ3は厳しいなあと思う。だって最後に坂があるし。
坂はトレイルランナーやしごぼう抜きやとか思うけど、他の選手と変わらんスピードで登っていく。流石に抜かれはしなかった。結局3時間5分くらいでゴール。練習とか思ってたのに、不甲斐ないレースはやはり辛い。写真は近藤さんから
レース後はかばちゃんやその他の知り合いと、福知山の養老の湯。そして京都に帰って焼肉。美味しゅうございました。
次のレースは別府大分
昨年に今回50分切れなかったらもう切れないと望んで切れなかったレース。
ことしも同じ気持ちで望みたいけど。。。
伊賀遠征
ぐうたらと過ごしていたらUTMBから体重が4kg増となってしまいました。伊賀のTAKEさんとUTMB終わったら高島トレイルやりましょう!って話になって、じゃあ11/18の夕方から19日にかけてやりましょう!ってことになったたのですが。。。
これは高島で夜を明かすのはかなり厳しいだろうってことになり、高島は来年の春に持ち越しになりました。
で、そのかわりと行ったらなんですが、伊賀に遊びにいきましょうってことでTAKEさんがルート設定してくれました。
TAKEさん曰く
「トレラン始めたころによく行ってたコースで、36kくらいでした。このログは気圧計が付いていないアンビットのスポーツで測ったので、累積は2500くらいやと思います。6時間も今ならかからないかもしれないですね(⌒-⌒; )
距離短すぎますか???」
その時は、36kmで累積2000弱 7時間半だったとのことで、まあちょっと物足りんけど木曜に福知山マラソンあるし丁度良いかな?くらいに考えていました。
当日は朝7時に出て8時に伊賀の柘植に到着。柘植、読めます?
はい読めませんでした。。。つげです
ともかく寒い。ダウンとレインを羽織って出発。下は短パンだけど。あっという間に熱くなって長袖ランシャツでトレイルに入りました。久しぶりにTAKEさんとの山行きで話がはずみました。UTMBあるあるでもりあがること1時間。絶対終わったら風邪引くよな!とか、終わったあと、1週間はUTMBの夢見てうなされるとかw
今回のコースは伊賀から亀山にかけてのコースで一部鈴鹿山脈にかかります。本当は行って折り返しの予定だったんだけど、色々あって関で終了としました。色々は後ほど。
拡大すると
青は忍者トレイルのコース。コースの途中からスタートでコースを一部楽しんでそこから海側へと尾根沿いをすすむコース。TAKEさんが心拍140行ってますとか言ってるから自分のを確認すると130。TAKEさんとはだいたい心拍が近いから、しめしめとか密かに思っていた(笑)
なかなかの急登
低山だけどなかなかの景色
この後、どんどん気温が下がり、レインを着込んで進むことになります。高島いかんで良かった。。。
TAKEさんが馬鹿にしていたコースも以外に細かいアップダウンが連続し、さらにどれもがかなりの急登急降下。ロープが張ってあるくらいのコースで全然走れません。全然進まないのに時間だけが進み、15kmに3時間半かかっている始末。すでに累積2000超えているし。。そんなにさぼっているわけではなく、ロングレースくらいの強度で進んでいます。前半はTAKEさんがこんな急だったっけとか、結構きついとか足がパンパンとかやたら弱音を吐いているのを、それほどきつくないこともあり、自分の走力がそれほど落ちてないことに安堵していたのでした。
次々と襲いかかる細かいアップダウンを切り抜け、
仲良く写真をとっているうちに、TAKEさんが、足の裏が痛くて、BUNさん関まで行って電車で帰るってのも有りますけど。。。って言い出した。その時はそれはちょっと物足りないなあって返してまあ関まで行って考えようってことになった。
そしてしばらく走っていると、なぜか下りが苦手なTAKEさんに追いつけない。。。テクニカルでない下りでは、TAKEさんがどんどん下って、何故かそんなにスピードが出なくなってきた。ともかくスピードが出ない、脚に力が入りにくい感じ。。。そうこうしているうちに登りもだんだん走れなくなってきた。物足りないとか行っていたのに、もう脚が終わりかよ。。。まだ20kmしか来てないのに。。。どんだけ練習不足なんだ。。。
という状況に。TAKEさんは逆に前半のぐちが減ってきて、登りでも階段でも走る走る。こっちは全然しんどくなさそうについていくフリが結構きついんですけど。。。そして、とうとうTAKEさんに
「まあ、結構お腹いっぱいやし、福知山もあるし、半分で終わりにしようか?」って提案。結局二人共お腹いっぱいで半分で終了となりました。もうこの辺では平地でも1km6分弱のペースでぼろぼろ。
で、関の足湯
裸になって浸かりたかった。
もう極楽。
関から電車に乗って戻ろうとしたら電車は台風の影響で運行中止、代わりに代替バスで柘植まで帰りました。
この細かいぎざぎざがきつかった。。
結局25kmで累積2300m
なかなかのハードコースでした。
TAKEさんありがとうございました
トレイルランニングが速くなる方法
小ネタです
出典
Performance Factors in a Mountain Ultramarathon. - PubMed - NCBI
要約
概要
75km 3930D+のレースのタイムに影響する因子を24名の男性選手で調査しました
因子の種類
Maximal Aerobic Speed (MAS: 例えばトレッドミルで2分ずつ速度をあげていき、最大まであげて2分間持続できたときのスピード)
乳酸作業性閾値 (MAS sustained: ちょっと意味が違う可能性あり)
平地と10%傾斜でのエネルギーコスト(ランニングエコノミー)
身体の硬さ
膝伸展筋力(大腿四頭筋の筋力)
反動をつけた垂直跳びの高さ
結果
タイムに影響したのはMAS, 乳酸作業性閾値、四頭筋の筋力のみでした
結論
トレイルレースに勝つには
1. マラソンが速いこと
2. 四頭筋を鍛える(多分下りが速くなる)
でした。
1.はだれでも思ってたことだけど、こういう研究で2.が証明されているのはあまりないんじゃないでしょうか
面白いのは一般的に1と2は相反するんですよね
脚が速い人は大腿四頭筋は普通弱いんですよ(笑)
ウルトラマラソンやロングトレイルと嘔気
ロングレースになると腹痛がおこったり吐き気がして走れなくなったりということがあります。ロング走る人にとっては結構当たりまえだったりします。僕自身も
2014 上州穂高120 85kmで急激に吐き気 速度低下
2015 上州穂高120 105kmで急激に吐き気 嘔吐
2016 上州穂高120 115kmで急激に吐き気 嘔吐
2016 おんたけ100km 85kmから腹痛
2017 おんたけ100mile 120kmから腹痛
2017 UTMB 100mile 100kmから嘔気、140kmで嘔吐
ほとんど毎回ですねえ。スコット・ジュレクでも起こるようです
最初、低Na血症(塩分不足)かと思ってたんですよね。。。確かに、夏の暑い日に大汗をかいて水分摂取すると、いきなり低Naになって吐くんです。で気をつけて塩分摂取していても全然改善されない。基本的にはレースでしかならないから(まあレース以外でこんな距離走らないですけど)速度が速すぎなんだろうなってことは予想してるんですが。。
Western state endurance raceに出た272人にアンケート調査した結果、96%が腹部症状があったとのことで、60%が吐き気でした。また完走できなかったうち35%が腹部症状(90%が吐き気)のため棄権したようです
Gastrointestinal distress is common during a 161-km ultramarathon. - PubMed - NCBI
で、嘔気とか腹痛とかこのあたりの症状をまとめて腹部症状として原因と対策を調べてみました。
嘔気などの原因
難しい話は抜きにして次のようなことが起こっているようです。詳しく知りたい方はここから
実際に100mileレースに完走した20名で調べた研究(多分Western States)では走行中に吐き気を催したランナーほど血中のendotoxin (内毒素)が増加していたようです。これは、腸管にいる腸内細菌が血中に漏れ出してきていることを示しています。嘔気があった人となかった人で、脱水など他の因子には差がなかったとのことでした。
Nausea is associated with endotoxemia during a 161-km ultramarathon. - PubMed - NCBI
対策
完璧なものはないようですが
1. 日々の練習
120分のランニング中に20分ごとにエナジージェル(炭水化物)を摂取する練習を週5日、2週間続けると、続けて行われた180分のランニング中での腹部症状が減少した。
これまで、脂肪燃焼を亢進させるため、練習中は食べないほうが良いと信じてきました。これはこれで間違ってないと思いますが、胃腸障害を防ぐためにはこのようなトレーニングの必要なのかもしれません。
2. レース中の食べ物
これは原因か結果かはわかりませんが
100マイルレース完走者で腹部症状がなかった人ほど、水分摂取量が多く、食べた食品中の脂肪分が多かったようです。これは元気だったからばくばく食べれたのかもしれないし、たくさん水飲んで脂肪たべたら大丈夫という意味ではないかもしれません
Association of gastrointestinal distress in ultramarathoners with race diet. - PubMed - NCBI
3. サプリメント
詳細は省きますが、グルタミン、アルギニン、シトルリンなどが、腹部症状をおさせるという研究があります。
特に、グルタミンは、腸内環境を良くする医薬品?として大塚製薬からGFO (グルタミン、ファイバー、オリゴ糖)として出ています。このあたりは
でも書いてますので参考にしてください。
レース前にグルタミン(0.5-0.9g/kg)を摂取することは多少効果があるかも。。。
4. レース展開
結局、速く走りすぎるから腸管への血流が滞って、障害がおきるわけです。
で、ここからは今回考えたことですが、全身の血流量は脈拍と正比例です。強度が上がるほど、腸管の血流は遮断されます。トレイルで強度がさがるのは下り、というわけで、下りは軽く流して、心拍も落として、腸管を休ませる時間って考えても良いのでは?またロングトレイルでは下りによる筋破壊も大きな問題ですから、下りをゆっくり行くのはかなり理にかなってるのかもしれません。
そしてもう一つ。食べすぎない。食べ過ぎると、それだけ血流が必要になるし、消化できない時は腸内環境を悪化させる大きな因子になるような気がします。このあたりはあまりエビデンスはありません。
まだはっきりと対策がわかっていない状況ですが、ウルトラでの腹部症状で困っておられる方の助けになれば嬉しいですね。
グレンダンロッホ (Glendalough ) アイルランド
五箇山(道宗道トレイルラン2017 )が終わってすぐに仕事でアイルランドのダブリンに飛びました。
ダブリンといえば、
そう、ギネスビールの産地です。といってもビールばっかり飲んでいたわけではないんですよ。やっぱり海外にきたらちょっとした合間に走りに行きたくなるもんです。
で、Google 検索
山がない。。。地図の緑のところが山なんですけど、国土が白い。。。
アイルランド最高峰はキャラントゥール山 1038m、地図の左下の赤丸です。比叡山や比良山が低いとか文句言っている場合じゃなかった。日本に住んでいることをもっと感謝せねばっていうことになってしまったわけです。
でダブリンから南に少し行くと緑の部分があるじゃないですか。調べるとグレンダンロッホってとこらしい。バスで行けるのでちょっと行ってきました。
全然走る気がない連れをつれて
広い牧場をぬけてついたところは、中世の教会とお墓が残る、映画にでも出てきそうな場所でした。
50セントで地図を買い
なんか赤いトレイルが良さそう。
でとりあえず湖まで連れと歩く。
歩いて満足している連れ。革靴やしなあ。。。
彼はこの後フィッシュ&チップスを食べに去っていきました。
そして、いってきまーす!
湖に着くとその奥が気になる。。。。
あの奥まで行ってこよ!っていうわけで、地図の北側を通る白い線を西に湖の奥にむかってひた走る。(上の写真では湖の右端を奥に向かっている)
だいぶ進んだ。Inov8 F-Lite250履いてるけから、五箇山で痛くなった足の裏がこれでもかというほど、木の根と石ころに刺激される。なんか滝が見えてきた。
湖の奥にも遺跡があって
ここから登りになる。ちょっと登って振り返ると、結構絶景
滝を登り(岩を)
滝を渡り
だいぶ来た。。。
そして橋をわたると、湖の南側の山にトレイルはつながっている
広大な平原を登っていく。風が強くて時折、雷がなっているような音がする。
登りきったら、右に折れて羊だらけのトレイルに突入。下は湿地帯。ぐちゃぐちゃ道を飛び石を探して進む。
とにかくだだっ広い
暫く行くと林道! おんたけかと思った。
林道をすすんで帰ってきた。妖精がすんでそうな森
累積600m 距離16km
意外に疲れました。
レストランでシーザーサラダ食べて16ユーロくらい。20ユーロ出したらお釣りが1ユーロと20セント15枚で帰ってきた。絶対人種差別やなあ。。。わからんけど。
グレンダンロッホ、結構良いとこでした。
連れが満腹で帰ってきたところで出会う。連れてきて申し訳なかったなあ。。。
UTMB 2017 あとがき
UTMBが終わって1ヶ月半がたとうとしています。流石にもう随分過去の出来事になってしまって日常が戻ってきています。
完走はできたけど、結果はついてこなかった。
結果にはやっぱり満足しています。精一杯頑張ったと思います。でもなんでこんなに走れなかったのかは、よく考えておきたいです。まあ考えてもわかりませんけど。
いくつかあげると
1. 長い飛行機での移動と時差による疲れ
2. 急な気候の違い
3. 寒かったこと
4. 高度の影響
このあたりでしょうか。。。
1.はもう仕方ないです。もうちょっと休みがとれたらって思いますけど、社会人である以上これは難しいところです。2日前に入るのが限界でした。時差ボケも難しいですね。やっぱりよく寝れてなかったです。レースの前の日に軽く走りに行った時に、なんでこんなに脚が重いんだろうと思いました。ピーキングはもはやわかりません。直近2週間はこれまで以上に走らないように心がけてたので疲れはなかったと思っています。
2. これもどうしようもないですね
3. これは辛かったです。昔から寒いときのレースは苦手で暑いほうが得意です。どうも寒い時に熱産生があまりうまくできない気がします。
4. 平均高度(1623m)、最高高度(2541m)ともに結構高かったですね。わかっていたけど、高地順応できれば結果は変わると思います。低地と同じペースで考えたらだめでしたね。
結局どれも仕方ないことしか思いつきませんでした。
装備
シューズ inov8 Trailtalon275 良かったです
Naked running belt 長時間腹部が締めつけられるのは良くなかったかも
Salomon ザック S-lab 5l 走っているときの揺れは結構あります。容量が小さいので、ウエストバックなしでは無理かも
テムレス 最高でした。来れなかったら結構辛かったかも。軽くて薄いのに保温性も抜群でした
レース振り返り
上りと下りのスピードです。単位はm/min
12だったら1時間に720m上昇の速度ってことです。
90kmのフェレ峠でやっぱりガクって落ちました。特筆すべきは登りはすごい落ちても8m/minくらいまでってこと。前半が速くても12だから2/3くらいにしかなってません。これは意外だった。800mの高度差を登る時に、前半の速さなら66分のところが100分てこと。24分しかかわらない。それに比べて下りは前半は25mくらいで降りていたのが、後半は10くらい。これで800m降りると考えると、前半なら32分が、後半なら80分。その差48分、これは大きい。ロングレースは登りよりも下りが重要なんじゃないだろうか。下りが走れなくなると大きくタイムが落ちる。これはおんたけ100でも実証されたことだけど。。。
下りが走れるかどうか、、、結局長く走り込むしか今のところ解決策は見えてこない。。。レースでは下りを如何に飛ばさないかが重要かもしれない。飛ばせば飛ばすほど、ブレーキが大きくなり、筋肉の破壊が進んでしまう。実際、クールマイユールに降りるところで楽しくてめちゃくちゃ飛ばしてしまった。下りの速さも-29mと最高になっている。これが結構足にきたのかもしれない。。。
心拍数
グラフを見ると7時間くらいから少し落ち始めている。これはレースの興奮が冷めて落ち着いてレースを進めていた感じの時。そして16時間くらいから急なさがり。これは急にあしに来た時。全体を振り返れば、前半やっぱり飛ばしすぎたんだろうなっていう結論にしかならない。22-24時間は寝ていた(横になっていた)そこから急に元気になるも長くは続かなかった。27時間からは心拍計をつけているのが嫌になり外してしまった。僕の場合、長くなってもせめて100を保てれば良さそうな感じだ。今後の課題としよう。
身体へのダメージ
まあふとしたことから続けて採血する機会がありました。
これです
UTMB約10日後でALT(GPT)が跳ね上がってます。ASTは下がっているので、おそらく肝障害と思われます。長距離のレースでは肝障害が起こることが報告されているので、今回はだいぶ過酷だったんだなあと。。。。レース直後は4桁行ってるかもしれませんね。普通なら急性肝炎で入院ですね。
これも1週間さらにたった9/27にはまずまずの値にまで下がってきています。
で75kmの蒜山を走ったところ、今回は直後(3日後)にAST(GOT)有意な肝酵素の上昇がありました。おそらく、ALTも上がっているけれど、多くは筋肉由来のものだと思います。その後五箇山35kmを走りましたが、10/16の検査では正常値でした。35kmくらいなら大丈夫だけど100マイルは相当身体に悪い!!!!
何回も出たら慣れてくるのかどうかはわかりませんが、まあ長距離レースは徹夜だし、免疫系はだだ下がりだし、健康には相当悪そうですね。
振り返りはこれくらいにしようと思います。おつきあいありがとうございました。
UTMB 2017 ①スタート前からスタートまで - 遙かなるUTMB
UTMB 2017 ② スタートからLES CONTAMINESまで - 遙かなるUTMB
UTMB 2017 ③ LES CONTAMINESからCOURMAYEUR - 遙かなるUTMB
UTMB 2017 ④ COURMAYEUR から CHAMPEX-LAC - 遙かなるUTMB
UTMB 2017 ⑤ CHAMPEX-LAC から ゴール - 遙かなるUTMB
世界遺産五箇山・道宗道トレイルラン2017
まだ蒜山から1週間しか経ってないのになぜか申し込んでいた道宗道に行ってきました。
第4回 世界遺産 五箇山・道宗道トレイルラン大会 | 10月8日 富山県南砺市 古道「道宗道(どうしゅうみち)」で開催!
ロング、ミドル、ショートとありますが、ロング36kmに挑戦。
当日朝6:00にダカンボースキー場で当日受け付けがあります。
富山からは1時間ちょっと。
蒜山から1週間何もしてなかったけど、まだ筋肉痛が残っている状態。でも風邪はだいぶ良くなって、ひょっとしたら結構走れるかなって思ってました。
受付したら、招待選手の男澤さんに久しぶりに会った。
そしてinov8のTAKAさん
スタートはしばらくロードで、世界遺産の五箇山の集落を回ります。
コースは図の赤線のような北に向かうワンウエイコース
標高図を見ると、3回山を上って、あとはだらだら降りてくる感じ、累積は2500mくらいで距離の割には結構きついコースっていうイメージです。
走る前は、イメージ的にはダイトレを思い浮かべてました。優勝タイムが4時間くらい。ダイトレは32kmくらいで優勝タイムは3時間20分くらい。ダイトレから40-60分みておけばゴールできそうです。ダイトレはいつも補給なしだから、今回は水とジェル2本(80kcal x 2)だけ持ってスタートです。
シューズはinov8 X-talon 225
レースはの最初はロードでトレイルに入ると結構渋滞するという情報があったので、比較的頑張って走りました。km4'15くらいで走っているのに、前はどんどん離れていき、五箇山の集落では男澤さんに1周の差をつけられる始末。TAKAさんも徐々に離れていっておよそ20番程度でトレイルに入りました。トレイルでは松本大さんがゲストランナーとして応援してくれてます。
さあいよいよトレイル。延々と急登でした。走れるところは全然ありません。やっぱり登りは力が入らず女子1位に抜かれる始末。
小倉山まで登るのですが、標高を覚えておらずこれが最後まで困りました。
今回のレースプランは3つの山が終わる20kmまではゆっくりいって、あと飛ばす作戦。にしても上りの遅さには自分でも辟易しました。
抜かされながらも小倉山に到着。いつのまにか男澤さんにも追いついちゃいました。昨日までの雨で結構サーフェスがどろどろで下りはテクニカル。シューズも足にフィットしているせいか、あまり苦労せずに下れるので、こわごわ降りている人たちを尻目にさっさと下ることができました。走行しているうちに第一エイドのたいらスキー場に到着。水をもらって、りんご食べたかな?。順位を聞くと10番くらいじゃないかとのこと。
さあ、2つ目の登り。ここもゆっくりいきます。ふと見ると、抜かしたはずの男澤さんに追いつかれている。結構、トレーニングしているのかなって少し焦る。さらにもうひとりにも追いつかれて抜かれてしまう。今回は3つの山を超えるまでは頑張らないので、焦らないと言い聞かせるも、レース中に平常心を保つのは難しい。
頂上からはやはりテクニカルな下りが続き、ここでも2人くらいは抜かすことができた。エイド前のくだりがだいぶ急で、よろけながらエイドに入った。エイドはナシが本当に美味しかった。だいぶ疲れた感じがしたので長居したかってけど、まあ水を補給して出発。すぐに、ミドルの人と合流してあっという間に抜かれてしまった。
しばらく後をついていったけど、ちょっとはやくて断念。
ここから3つ目の山になるけれど、まあもう大丈夫だろうと思って、少し脈拍をあげる。結局これが良かったのか悪かったのかは良くわからない。なんとか高清水山を超えるが、ここからというところで、結構細かいアップダウンがあってスピードが出ない。ここから最後のエイドまでで2人ほど抜かした気もするけれど、登りは結局ほとんど走れなかった。最後のエイドについて、ナシを頬張る。めちゃくちゃ美味しくて食べ続けたいけれど、後ろも気になるしスタート。
ミドルの部にたまに追いつかれながらも急な下りの階段にはいったところで、つるっと滑って、しこたまお尻を打撲。妙に腹が立ってきた。
気温がどんどんあがり、だんだん頭がフラフラしてくる。異常に腹が空いてきて、走る気力もなくなっていく。いよいよトレイルをぬけてキャンプ場みたいなところに降りてきた。キャンプ場の水道を飲んで、頭から水をかぶる。めちゃくちゃ暑いはずなのに、少し震えが出たりするから、ちょっと熱中症だな。。。。
ペースはjogペースに落ち、順位もわからずだらだらと街に降りてきた。
趣のある通りを応援を受けながら走るけれど最後は登りできつい。最後はお寺の境内でゴールになる。ゴールするととにかく何か食べたかった。うどんがふるまわれていて貪った。めちゃくちゃうまい。おかわりも頂けたので一瞬で3杯いただいた。ジェル2個はちょっと少なかったなあ。。。
順位は6位。タイムは4時間50分と激遅だった。路面がわるかったせいか、優勝タイムもいつもより15分ほど遅い。
優勝はなんとロドリゲス。なんか聞いたことある名前だなって思ったら、先週の蒜山のショートに出ていたのを思い出した。先週はロストして彷徨っていたらしい。オーストラリア人だけど香港に住んでいるらしい。足長くてきれいな奥さん連れていました。
左からTAKAさん、ロドリゲス、私。優勝賞品の仏像。
帰りはバスでスタート地点まで送ってくれる
こんな応援がある!!!
TAKAさんと「きときと寿し」で富山を満喫し、全然釣れなかったけどエギを投げ、帰路につきました。
今回のレースのポイント
補給は少しあったほうが良い。暑い時は塩もいる
20km超えてからもアップダウンがきつく、3つのピークを超えるまでは飛ばしてはいけない。
ダイトレと比べたグラフ。緑が今回、黄色がダイトレ。最初のロードがあるし、大きくは距離、累積は変わらないけれどダイトレよりも急登が多い。細かいアップダウンもだいぶ多くダイトレよりは格段に走りにくいコースだった。
遠いことをのぞけばテクニカルなトレイルでまた出たいと思えるレースでした。
新庄・蒜山スーパートレイル 2017 その②
その①はこちら
新庄・蒜山スーパートレイル 2017 その① - 遙かなるUTMB
さてレースです。
これ見てどお思います??? 距離75kmで累積3190m 少な!
17km A2エイドから47km A2エイドまでほとんどアップダウンないし。。。最初の山をグダグダ超えたら50kmまでほどほど走ったら後は頑張るだけやな、みたいなレースプランを考えておりました。
前日に昨年出場したTAKEさんからメッセージをもらった
「前半、後半ともに山パートは累積図以上に結構アップダウンがある感じでした。」
とりあえずなめたらあかんと。。。
レーススタートからA2
朝5時の漆黒のなかでスタートです。星がきれい。3列目くらいでゆっくりスタート。50mほど走った瞬間に足に水がかかる。ふと見ると600mlのフラスクから水が吹き出している。吸口がとれている。急いで指で塞いで、吸口をさがしに戻ります。幸運にも少し戻ったところに落ちていました。そんな簡単にとれるのかと思いながら蓋にさすけれど、スポスポで全然抵抗がありません。とりあえずしかたなく一番下まで突き刺して走り出しました。
100番手くらいまで落ちていたから、そこから頑張って2,30番くらいまであげていくとようやく室谷くんに追いつきました。余裕そう。気温は6度と低く、心拍計は異常値。
しばらくして徐々に標高を上げていった時、室谷くんに「水もれてますよ」って言われた。確かにまたもや吸口が無い。もう探しに戻る気持ちもなく、指で蓋をしながら走ります。
結局長い、ストロー状の筒がこのプラスチックの部分にちゃんとはまってなかったようだった。新品のまま確認せずに使ったのがいけなかった。
これで使えるボトルは片方の600mlだけになってしまった。暑くならないことを祈り走り続ける。トレイルはかなりの急登で標高図からの想像とは大違いだ。とにかくすべての斜面がかなり急だ。しだいに明るさが増してきて始めのピークに着く頃にはヘッドライトはいらなくなった。体調が悪いせいか、登りはかなりきつく、脈拍がどんどん上がってしまう。登りでは結構抜かれる。相当遅かったのかも。。。ピークからはアップダウンの連続が始まる。かなりの急降下もあり、シングルトラックが10人くらい渋滞している。先も長いしまあゆっくり行こうかと10分くらい我慢していたけど、あまりにも遅いので、すみませんと先に行かせていただいた。先頭付近には室谷くん、声をかけて抜いていく。ゴールまで抜かれませんようにとちょっと願って、進んでいく。10kmほどで第一エイド。水をいただく。先頭から12分差と言われる。ゆっくりきた割にはあまり離れていないし、ちょっと安堵した。ここからも激下りと激登りが続く。全然走るまでは知らなかったけど、景色も最高だった。大山が雄大に見えて、雲海も見える。このあたりで、山本さんっていうかたとポジションが同じくらいで良く話をするようになった。山本さんとはこのあともずっと前後しながらレースをすすめることになる。しばらくすると激下りの後に激登り。その登りで、すごい勢いでひとりの若者が後ろから抜いていった。実は知り合いのOkiさんだったけど、その時はわからず、うわー速、って思っただけだった。三平山の美しい稜線を通り下りに入る。突然、「大槻さん?」って声をかけられて。顔をみるとなんとなく知っている。あー片岡さん。STRAVAで名前だけは知っていたし、近藤さんのブログでアンドラ出てたのを知っていたけれどお会いしたことはなかった。事前に出場者名簿で出てられることは知っていたけど、レース中に会えてすごく嬉しかった。しばらくとりとめのない話をして先に進む。
楽しく走っていたら突然つるって滑ってしまった。いきなり右下腿がつる。右腕に無数の擦り傷と出血。まだ15kmで足がつるなんて。。。。やっぱり走った距離は裏切らないわって思いながら下っていった。下るとA2エイドがある。おにぎりをひとつもらって水を補給していよいよ走れるはずの林道区間だ。
A2からA3
林道区間が始まって、それほど傾斜がないのに、km7とかのペースになってしまう。全然遅いのにしんどくて脈拍も高い。山本さんにもOkiさんにも先行される。下りを利用してなんとか追いつくのがやっと。そうこうしているうちに、白いユニをきたかたにおいつきそうになったところでA3エイドに到着した。
A3から再びのA2エイド
A3エイドで水を補給していたら、少しまえで走っていたのがOkiさんであることをはじめて認識した。全然わからんかったって会話して、Okiさんはもうだめですとか言っている。白いユニの方はエイドはほとんどとまらずに先に行き、山本さんは先にエイドを出発。そしてあとから僕もエイドを後にした。ここからしばらくは延々とロードの登りが続いた。全然スピードが出ないけど、後ろをみてもOkiさんはついて来なかった。白いユニのかたと、山本さんと三つ巴になる。白いユニのかたはなんか見たことあるなあって思っていたら、蔵本さんだった。僕がトレイルを始めた頃から名前は知っていて、OSJのレースなどで活躍されていたかただ。昔からかってに凄い人だなって思っていたから声をかけたら、僕のことも知っていてもらって嬉しかった。苦しいロードが終わると漸く36km、ここから林道に入る。なんとなく下りでスピードがあげれる気がして、ちょっとだけスピードをあげてみたら後ろ2人がついてこなかったので、だいぶ速いけどすこしだけスパート。後から考えたら、体調も悪いし、いっぱいいっぱいで36kmでスパートって意味わからんけど、その時は調子も悪いしどうせだめならみたいな思考でスパートしていた。小さなアップダウンを繰り返して基本下り基調。ここで突然同じ方向に走るフッキーにであう。同じところ同じ方向に走るとこあったっけ?って思いながら、調子どうですかって聞かれて「いまいち」なんて答えた気がする。
フッキーにあったのがどれだけ凄いことかあとから気がついた。
フッキーは25kmをすぎとところで、僕は41kmのところだけど、出会える区間は41kmからわずか100m。これは奇跡だわ(笑)
さて、water エイドを超えて右に曲がる。ロードの登りが続くけど、後ろが見えなくなってきているのでひたすら頑張って走る。ただただ我慢して走っているといきなりA2エイドが現れた。Inov8の阿部さんだ。「調子良さそうですね」とか言われる。7位で前は3分て聞かされる。エイドでは揚げ物をすすめられたけど、それは無理やわって思わず言ってしまった。小さなおにぎりをいただく。総合はたしか6位だし、頑張ろうと思うけど、まだ47kmなのにかなりへばっている。
A2からA4
ここからしばらくいくとトレイルに入る。急登で急激に足に力が入らなくなった。両側の内転筋がつりそうになる。前も全然見えない。後ろもだいぶ気になりだした。だいぶ標高を上げた時に、チラって上に人影が見えた。一瞬元気になった時に、かなり近くで後ろから人影が見えて元気がなくなった。山本さんだった。あとから見ると5分くらい引き離してたけど、あっという間に追いつかれた。今日は調子が悪いって途中で山本さんに言っていたから、「今日はやっぱり駄目かも」って弱音をはいたら「3位まで団子らしいですよ」って力強い言葉。6位に入りたいなあっておもっていた時に3位って聞いて「僕も頑張らないと」、とは思うもののなかなか厳しい状況は変わらない。はちみつを補給しながらじわじわ登っていくと、急に前が近くなった。よく見ると相当へばっていてあっという間に追いついた。また7位に戻す。こうやって頑張っていたらまた抜けるかもしれないと思いながら、長く続く急登急降下を繰り返しているうちにミドルの部に追いついた。部門が違っても、追い抜けるとなんとなく気持ちが落ち着く。いつまで続くのかと思っていた小さな登り返しも終わり、やっとトレイルの急降下が始まった時、みたことのある後ろ姿。新藤さんだった。
「新藤さん、やっとおいつきました」って言ったら「遅かったやん」って言われて、MBのことや体調が悪いことなど話をしながらおりていく。新藤さんは膝が調子悪いって言ってたからついてこないかなっておもったら、全然余裕でついてくる。結局2人ともスピードをあげてどんどんミドルの人を抜いていくことになる。そしてA4エイド。ここで5,6位ですって言われる。あれ、いつのまにかひとつ順位が上がっている。知らない間にひとり抜いていたようだ。
A4からゴール
新藤さんとひたすら一緒に走る。新藤さん、全然余裕そうで結構しんどい。ミドルとまたお別れして暫く走るとロードの登りがはじまる。新藤さんは全然走り続ける。前に1人見えてきた。こっちはしんどくて歩きをかましながらなんとかついていってロードの頂上で3人一緒になった。4,5,6位だ。本当に団子だ。山本さんは3位まであがっている。流石だなあって思いながらロードの下りを駆け下りる。降りたところでA5エイド。エイドにあと7.5kmって書いてあった。あと10kmくらいって思っていたからだいぶ嬉しかった。このエイドは補給しないって決めてたから、コップに水だけのんで、補給している二人をおいて先にエイドを飛び出す。追いつける気力がなくなるように出来る限り飛ばした(って言ってもよたよた走っていただけだけど)。ここからは林道の登りが4kmほど続く。途中こまかいアップダウンがあり、延々と登って、71kmで下りに入る。下りに入るまでに追いつかなければ大丈夫って思って逃げに逃げた。林道からの下りは、ガレた嫌な下りだったけど、しばらく降りるとロードに出る。もしかして山本さんに追いつけるかもってかなり飛ばす。ロードの最初の1kmは下りもあって4'10だった。そのあとも4分台をキープしたけど500m程前にチラって見えただけで追いつけなかった。
こんな順位で帰って来れるとはレース中思いもしなかったし、inov8の阿部さんやTAKEさん、室谷くんや新屋さん、みんなのお陰で頑張れた。ゴールしたら3位って言われる。4位のはずだって言ったら、ゲストランナーの小川さんは順位に入っていないとのこと。棚ぼたの3位。まあどんな理由でも3位は嬉しい。
2位は山本さん。2分ちょっとの差。優勝は谷川くん。30分差。調子よくてもなかなか追いつけないくらい離された。谷川くんは若いしどんどん速くなっている。年食うとなかなか若手には追いつけない。
スーツケースが開かないのでひとりだけ着替えもできず風呂にも入れない。
かんちゃんと新家さんは無事にゴール。
このあとみんなで室谷くんを待って。
勝利の笑顔。まだまだ若者にはまけない(笑)
スーツケースは奥さんが色々と調べてくれて、米子のイオンにあるお店で開けてもらうことができました(このままの格好でジロジロみられたけど)
蔵本さんと!
片岡さんと!
あとがき
1. つかれていたためか、賞状と賞品忘れて帰った。メールしたけど返信はなし。ガーン無事にみつかって届けてくれるとのこと。ありがとうございました
2. 米子の回転寿司北海道に行った。異常な旨さ。
3. はちみつは使える
4. 摂取カロリー CCDドリンク 6袋 1000kcal + はちみつ400kcalくらい
5. 標高図はこっちが正しい。縮尺を変えるだけでこれだけ見え方が違う。新庄蒜山なめたらだめです。ちなみに実際の累積は3500mはあります(GPSでも気圧でも)
6. 心拍 風邪のせいかいつもより高いのにパワーは出なかった。
7. シューズ INOV8 X- talon225 お世辞抜きでこのシューズは良い。昔の赤タロンにかなり近い。履いた感覚も。こんなシューズが残ってるって知らんかった。流石にロングは足の裏が痛くなったけど。
8. Oxsitis 最高
新庄蒜山なかなか素晴らしい大会でした。また来年も出たいです。
新庄・蒜山スーパートレイル 2017 その①
皆様お久しぶりです。UTMBが終わり、身体と精神の疲れなどでほとんどなにもしないまま、レースがやってきました(笑)
まだMBのあとがきも書いていないのに。。。
MBの後に走ったのは3日、40km
さらに2週間前にひいた風邪が治らないどころか悪化してきてじっとしていても倦怠感がある始末。
そもそもこの大会は岡山と鳥取の間の蒜山高原のあたりで行われますが、次の日に仕事で島根に行くついでに申し込んだ大会。ついでに島根在住の「かんちゃん」そして、知り合いの大学生2人(室谷くんと新家さん)を誘ってしまったこともあり、出ないわけにはいかない大会となってしまったのでした。
場所はこんなところ。
前日は湯原温泉の湯快リゾートに宿泊。食事は8時からしかあいていませんという無情の宣告をうける。
かんちゃんとわたしと金目鯛
学生さん(付き合っているわけではありません、スキー部の2人)
室谷くんは風呂で「僕が大槻さんに勝つ可能性も少しはありますかねー」って聞いてくるから、一応「それはないやろ」って言っておいた。
9時前に寝て、僕と室谷くんはロング75kmなので3時半起床。新家さんとかんちゃんは朝食食べてあとから来ることになっている。
起きて、ばなな3本とおにぎり2つ食べて慌てて用意して車に飛び乗る。
今回の秘密兵器は
Oxsitis ACE21
しょーやんがMBの会場で買っていてその背負い心地に感動して買ったバックだ。
ボトルはHydrapakのこれ。アホみたいに高い
もう一つの秘密兵器はこれ
よくハニースティン◯とか高いジェルいっぱい売ってけど、はちみつでええやんっていう話を椛島先生がUTMBでしてたのをなるほどって思って、スーパーで約400円で買ってきた。これだけど150g 450kcal
ジェルなら4本分くらい、下手したら1200円。
すべての荷物をスーツケースに押し込みガチャってしめてさあ出発。
あ、日焼けどめ塗ってないわと思い、スーツケースを開けようとするも、開かない
どうやってもあかない。焦る。
キーはスーツケースの中だ。携帯以外、全部スーツケース。着替えも。
車のキー閉じ込めは昔はよくあったけど、スーツケースは殆ど無いんじゃないかな。。。
とにかく、どうしようもなく会場に向かう。
会場では新藤さんに会うも、谷川くんはどこかわからなかった。
沖さんもきてるはずだけどわからず。そこに大槻さんっとかわいい声が。
フッキーだ。写真をとる。自撮りの画面が異様に汚い。写真はもっときれいだよね?ってきくと、もっときれいですよって言われてもらった写真はやはり汚かった(笑)
スタートが近づき、ゲストランナーはなんと小川壮太さん。体調悪いのにこれは優勝は無理やなってあほなこと考えて笑ってしまう。それよりも完走できたらスーツケースどうやって開けようか、そればっかり考えてしまう。結局レース中何度もそのことを考えてしまった。。。
しかしトラブルはそれだけではなかった。
その②に続く
新庄・蒜山スーパートレイル 2017 その② - 遙かなるUTMB
UTMB 2017 ⑤ CHAMPEX-LAC から ゴール
UTMB ①スタート前からスタートまで - 遙かなるUTMB
UTMB ② スタートからLES CONTAMINESまで - 遙かなるUTMB
UTMB ③ LES CONTAMINESからCOURMAYEUR - 遙かなるUTMB
UTMB ④ COURMAYEUR から CHAMPEX-LAC - 遙かなるUTMB
CHAMPEX-LAC
流石に2時間休憩していたせいか少し脚が軽くなった。実は2時間いたことは後から知ったのだけど、その時は1時間ちょっと休憩していたつもりだった。シャンペ湖で釣りをしている人たちの横を走って、しばらく延々と林道のくだりを走る。これならTAKEさんを捉えられたりして。。。なんとあほなこと考えていた。あまりにもサーッと抜いてくから「凄いなあ」って言われて、「1時間ねてたからfreshだ」みたいに答えているうちに、登りになった。登りになったらやっぱり速くは進めなかった。下りで颯爽と抜いた人たちに颯爽と抜き返された。ゆっくりでも一歩一歩すすもうと短い歩幅だけど淡々と登るように心がける。標高をあげると寒くなるかもしれないから汗をかかない範囲ですすもうと思う。何回も時計で標高を確認してしまう。100m登るのにすごい時間がかかる気がする。予定では1430mから1884mまでわずか400m登ることになっているけど、登り始めは1330mで実は2040mまで700mの登らされた。山頂付近はやはり吹雪だった。やっとの思いで山頂を超えて少し走ろうと思うけど、やはり嘔気がして、走る気が起きない。地面も雨と雪のせいで田んぼ状態だ。走ったり歩いたりしながら標高をさげ、小さなTRIENTの街に到着した。ひとつ山を超えたらもうあと2つしか残っていない。気持ちはだいぶ楽になったけど、身体は悲鳴をあげている。
TRIENT
TRIENTのエイドもアシストが許されている。走る前はラスト3箇所もアシストいるんかいなって思っていたけど、今はラスト3箇所のアシストに救われた形だ。エイドでスープを飲んで、母親がラーメンを作ってくれたけど全然食べれなかった。イスに座ると絶対完走するという決意が揺らいでくる。ここでやめたらすぐに車でシャモニーに戻って温かい布団で眠れるなあって考えてしまう。アホなこと考えている自分に笑ってしまった。あまり長くいても変わらないので、母にもう行くといって、エイドを後にした。
エイドを出た途端、冷たい冷気を一気に浴びて猛烈に寒くなった。突然シバリングが起こりだす。インフルエンザで高熱が出る前に歯がガタガタとなり、全身が震えるやつだ。ここでこんなに寒かったら山頂にいけば本当に動けなくなるかもしれない。人に迷惑もかけるし、もう十分がんばったよ。。「やめよう」本当にそう思って、エイドに戻る。母親にばったりあってもう辞めることを伝えた。エイドのお姉さんは「ブラボー」とかいってくれる。「I will stop.」この英語が正しいかわからないけど、「Soup?」って聞き返さ得れる。いやいやスープはもう良いよ、もうやめたいんだっていうと、深刻な顔をされて、しばしの沈黙の後に、ここで言われてもだめだから向こうの教会に行けという。えーもう動きたくないのに教会まで行くのかよっと思って、外にでて教会にむかってゆっくり走り出した。教会に向かう途中、気がついたらシバリングは止まっていた。急に、こんなんでやめたらだめだろうって強く思い始めた。エイドでやめれなかったのは、きっとまだ「やめるな!」っていうお告げなんだ。リタイヤはあっという間に撤回された。また両親にやっぱり行くと告げる。やめるものと思っていた両親はびっくりした顔をしていたけど、何も言われなかった。リタイヤを告げる予定の教会を横目に、しっかりと一歩一歩あるき始めた。
TRIENTからはすぐに急登がはじまる。また2000m超えの急登だ。ここも一歩一歩静かに登ろうと思うけど、本当に力が入らない。ともかくジェルを摂ろうと2袋無理やり食べて登り続ける。しばらくするとなぜか急に少しだけ登れるようになった。意外にはやく山頂についた。やはり吹雪。TRIENTの手前の山でもであった中国人にまた山頂付近で追いついた。この人、追いつかれても決して自分から道をよけない。腹が立ってきて、後ろから身体を横に押して無理やり抜かした。なにか叫んでたけど何言っているかわからない。ここからは本当にぬかるみの下り。やはり下りは気持ち悪くて走れないけどできるだけ早歩きであるき続ける。走ってもヌルヌルで時速10-12kmくらいだろう。歩いても6kmくらいはでているからまあ許容範囲かなあって思う。この坂はキリアンが2011年ラストスパートしたところだなあって思う。どこまで続くのかと思うほど長い下りをおりたけど、まだ中間地点だった。しばらく平坦なコースを軽く走ったり歩いたりしてからまたどろどろの急降下。田んぼをあるき続け、ようやく最後のアシストポイントVALLORCINEに到着だ。もうあと一山、ここまでこれたら完走できる気がしてきた。時間はすでに真夜中になっている。
VALLORCINE
ここのエイドは暖かかった。ストーブがついている。山はあとひとつ、もう死んでもゴールするという気持ちと、やっとゴールできる!っていう気持ちが混じっている。少なくとも、リタイヤしようっていう気持ちはもはや微塵もなかった。時間は既に深夜2時をまわり、こんな時間にアシストしてくれる両親に申し訳ない気持ちでいっぱいになる。意地でも完走しないといけない。食欲はないけど、さっきジェルをとったらすこしがんばれたのを思い出し、エイドでジェルを3本摂取した。ちょっとベンチで横になる
5分ほど横になって起き上がるとやはり寒い。
ストーブでしばらく暖をとり、いよいよゴールに向かって出発だ。
予定ではLA FLEGEREまで上がって降りるだけときいている。どんなコースかわからないけど現在地が1270だから1860まで600登れば終わりだ。心配は距離が19kmと長いこと。エイドを出ると川沿いの細い道を進む。延々とゆるい上りが続くけれどなかなか山には入らない。もうずっと早歩きだ。たくさん食べたからどこかで楽になってくれることを期待している。気持ちの中では相当長い距離を歩いてから山に入っていった。さっきの登りはすこしがんばれたのに、今回は気分が悪くて力がはいらない。ゆっくりゆっくり登っていく。最後ののぼりのせいか、後ろから抜かれることが多くなった。ゆっくりと登りながら、標高を確認していく。1600, 1700m...もう少しだ。1720mを過ぎたところで急にくだりになった。どうせ偽ピークでまた1860まですぐ登るんだろうと思っていたけど、全然上りが現れる気配がない。それどころかどんどん激下りになってくる。全然しらない中国人が何だこの斜面って悪態をついている。どんどんおりていき、街の光と道路が見え始めた。あれれ、、、もう終わりなのか。意外に最後は登りが少なくてほっとした。まあでも終われるのはやっぱり嬉しい。1500mまで降りると気持ち悪さがMAXになってとうとうゲーゲー吐き出した。5回くらい発作のように嘔吐がくるけど何も出なかった。ちょっと座っているとフランス人がOK?とか全く心配してそうでない感じで通り過ぎていく。すこし気分が良くなって1460mまでおりて、もうすぐ道路に降りるのかなあって思っていたら、また登り始めた。ちょっと嫌な予感がする。そういえば最後のLA FLEGEREって確かエイドのはず。。。チェックポイントがあったからあまり考えてなかったけどそういえばまだエイドは通っていない。暫く進むと木の看板に左LA FLEGEREって書いてあった。うわ、ここから1860mまで登るんか。。。打ちのめされる。まあそんな簡単にはゴールさせてくれんよね!気を取り直して登り始めた時に。。。
突然、ヘッドライトが3回瞬いた。???電池切れ???慌てて確認するとライトの光量がMAXになっている。疲れていて気づかなかった。急激にライトが暗くなった。たしかNAOのライトは暗くなって2時間しかもたない。予備のアルカリ乾電池は使ったことがなかった。ここで電池の入れ替えをするのもリスクがあると思って、E-lightを取り出し、2つのライトで進むことにするけど、それもいつまで持つかわからない。しばらくすると後ろから人が来た。これはついていくしかない。こんなところで1人なったらやっぱり生命にかかわる。がんばってがしがしついていく。吐いたせいか気分は楽になっている。スピードをあげたら気分が悪くなるかもと恐れながらついていくけど、一向に気分が悪くなることはなかった。なんだやればできるじゃないか。。。自分の心の弱さを呪う。まあ最後にスピードがあげれてよかった。1700mくらいまで、あまりにもピッタリと付いていくのものだから前にいけと譲ってくれた。ライトのバッテリーが切れたことを告げてついていかせてもらうことにした。快くOKしてくれる。広いスキー場に出てきて予定の1860mに達したけど、それらしきエイドは全くなかった。はるか上までライトが続き、ぼやっと光っているところがある。結局2000m近くまで登らされて、やっとLA FLEGEREに到着した。Petzlのサービスが有るかどうかを期待したけど、なかった。すこし休憩して、先導してくれたかたに下りもついてこいと言われる。本当にありがたい。下りはいきなりの急降下から延々と林道の下り。それほど斜度のない斜面を延々と1000m下る。早歩きとjogの間のような速さで進んでいき、標高が1400くらいまで来た時にだいぶ疲れて先に行ってもらった。E-lightと残りのバッテリーでなんとか行けそうだ。。。って思ってたら、NAOはほとんど消えてしまった。さすがにE-lightだけではすこし厳しいなあって思っていたら後ろからゆっくりめでおりてくる人がいる。これは抜かれない速度で前を行くのが良いのではと、スピードをあわせながら下り始めた。さっきまではついていってたから自分の足元はかなり暗くて進みにくかったけど、後ろから照らしてもらうと非常に進みやすい。しばらくずっと同じペースですすみ、林道が広くなったところで、ライトのお礼を言った。全然気づかんかったわって言われたけど、下まで一緒に行ってくれた。本当にとうとうシャモニの街に帰ってきた。もうすでに街は明るくなってきて、2晩が明けようとしている。お気に入りのユニに着替えている人がいる。ほとんど街のひとはいないけど、ひとがいないシャモニの街をゆっくり走る。本当は前の晩になる前に帰ってくるはずだったけど、すごい長い旅になってしまった。暫く行くと、見覚えのあるシルエットが。。。Chikaさんだった。ずっと心配してくれてたんだなあ!感謝しかない。TAKEさんとショーやんも無事にゴールしたって教えてくれた。次の角曲がったら二人がまってるよって言われて嬉しくなって曲がったらだれもいなかった。そのかわり一緒に出場したKABAちゃんの奥さんに出会う。本当に良く帰ってこれた。嬉しさと安堵と感謝と、色々な気持ちが混じり合って目頭が熱くなった。ゴール手前でショーやんが待っていてくれた。嬉しくって思わずハグ(笑)そしてゴールにゆっくり歩いていった。両親が迎えてくれた。帰ってこれたのも本当に両親の力によるものが大きかった。母親と抱き合うのも30年ぶりくらいかもしれない(笑)。父親とは握手して、そして最後にぬかれた、はじめてあった奥村さんと写真撮影。
そして両親と
最後にChikaさんとしょーやんと
残念ながらTakeさんは寝落ちしてたみたいだ(笑)
ゴールではサプライズのプレゼントをもらったり本当に嬉しい瞬間でした。
これだけ密度の高い、長時間をすごし、みんなに感謝して、泣いて、笑って、吐いて。。。一生の思い出をありがとう!!!
またあとがき書きます。レース分析も
UTMB 2017 ④ COURMAYEUR から CHAMPEX-LAC
UTMB ①スタート前からスタートまで - 遙かなるUTMB
UTMB ② スタートからLES CONTAMINESまで - 遙かなるUTMB
UTMB ③ LES CONTAMINESからCOURMAYEUR - 遙かなるUTMB
COURMAYEUR
中盤のCourmayeurに帰ってきてほっとする。クールマイユールって発音するのかどうかわからないけど、レース前にTAKEさんがクールメイヤーだって主張していたのがもう随分前のような気がした。
着替えたところ。。。あとから見ると顔が疲れてるー。知らず知らずのうちに。。。
とりあえずトイレにいったら山盛りの◯◯◯。すっきりした。レース中に行くのははじめてかも。このエイドでも素麺を持ってきてもらって3束食べる。ガスモチンも摂取。塩カプセルも摂取してアミノバイタルも摂取。ちょっと食欲はないけどまだ美味しく食べれた。いよいよ後半。今度のアシストはシャンペ湖だ。今から明るくなるからMilleのアミアミは脱いで、直接ランシャツを着て、INOV8のレインを着た。
外にでるとずいぶん明るくなっている。ふと山をみると、ドーンと山々が迫っている。あまりにもの光景に圧倒された。
広角で撮るとわからないけど、もう目の前に山が覆いかぶさってくる感じ。
ここからはしばらくロードの登り。細い道とかがあるけれど、一緒に数人のランナーがいるから迷うことはなかった。ちょっと疲れていてゆるい上りでもあまり走りたくなくなってきた。ちょっと疲れが早いなあって思う。まだ半分行ってないよ。しばらくロードを登るとトレイルに入った。きれいなトレイルで歩いて登る。急に脚が重く感じる。脈拍も120までしか上がらなくなった。うーん。こんなに早く動かないのは予想に反するけどまあ登りはゆっくる行こうと決める。周りもにたようなペースだ。
きついけどゆっくり登り続け、頂上に達した時
突然目の前にモンブランが飛び込んできた。ちょうど一緒にいたランナーとOh! Mont Blanc!!!って叫ぶ。圧倒的な景色に涙が出てくる。
REFUGE BERONE
山頂はREFUGE BERONEっていうエイドがある。水分を補給してそのまま出発した。順位はいつのまにか170位になった。ここからは微妙なアップダウンがあるも、基本的には走れる区間。左手のモンブランばかり見てしまって、崖から落ちそうになる。気分が高揚して、頭のなかでレースの音楽がぐるぐる鳴り響いている。すごい所を走っている。どんどんスピードが出る。次々とランナーを抜かしていたら、前にしょ~やんが現れた。ちょっと潰れているみたいだ。
ここからも調子にのって飛ばしまくってしまった。
REFUGE BONATTI
REFUGE BONATTIのエイドでは157位になった。もうすぐ100番を切れる。そう思って快調に飛ばしていると、天候がだんだん悪くなってくる。少しずつ吹雪いてきて気温がどんどん下がってきた。これからフェレ峠なのに大丈夫かなって思う。フェレ峠のまえに結構降ろされる。快調に下ってたのに、突然脚が動かなくなった。同時に微妙な吐き気。あれ、、あれれれ、、、。よくわからないけどちょっとやばい感じがしてきた。速度を落として次のエイドARNOUVAZに向かう。腹の調子がいまいち悪い。
Arnouvaz
なんとかエイドについてすぐトイレに行った。これでもかっていうくらいの山盛りの◯◯◯。うおー、これで快調になるかもって喜ぶ。エイドでもっと食べればよかったけどパンとスープくらいを摘んで少し休んで外に出た。思いの外寒い。川を渡り(橋がある)、フェレ峠に向かう。登りが全然動かなくなった。動けないなんてレベルじゃなくて、全然脚があがらない。脈拍も頑張っても100を切ってくる。おそすぎてどんどん身体が冷える。まだ1800mなのに吹雪いている。風のない場所を探して、レインの下を履き、上も一枚レインを追加した。快調に抜いてきた集団数人に抜かされる。4000mの山でも登っているかのように脚が重く、すすまない。途中に小さなエイドがあってスープをもらえた。暖かくて生き返る。でも脚は生き返らなかった。たくさんの登山客が登っているけれど、大きな荷物をもった登山客とほぼ一緒の速度。ブラボーとか言って待ってくれているから抜かさなきゃいけないけどきつい。このまま上に行けば行くほど気温が下がり動けなくなったらやばいんじゃないかと真剣に思い始めた。吹雪はどんどん激しくなり、スキーのゴーグルが欲しくなる。手袋はテムレスだが幸いにも手は吹雪でも快適だった。ものすごい時間をかけてフェレ峠に到着した。
Grand Col Ferret
ArnouvazからGrand Col Ferretまで738mの登りを1時間28分もかかっている。1時間に500mしか登っていない計算だ。フェレ峠でゼッケンをチェックされていよいよ長い下りパート。ほんのすこし走れた。あーこれで死ぬことはないなあって思った。ゆっくりゆっくりしか走れない。ちょっとでも登ると歩いてしまう。少しずつ抜かれていく。こんなはずじゃないのにと思いながらどんどん下っていく。2000mを下回ると天気がよくなりどんどん暑くなってきたけど服を脱ぐ元気はもうなくなっていた。La Foulyのエイドがあるはずだけど、いけどもいけども無い。あまり記憶に無いけれど、川に沿ってゆるい下りが続く。だんだんゆるい下りも走れなくなり、歩く時間が多くなていく。やっとLA FOULYのエイドが見えてきた。疲れていて情けなくてブラボーっていう応援が苦しい。
La Fouly
エイドに入ってしばらく休まないと真剣に完走できない気がする。あと60kmある。ふと見ると須賀選手がいた。声をかけると脚が痛くて走れないとのこと。リタイヤしようと思っていますって言われた。リタイヤかー。随分辛いくなっているから隣でリタイアしますって言われるとこっちもリタイヤしたくなってくる。ともかくCHAMPEX-LAXまで一緒に行きましょうと提案した。もはや順位やタイムは狙える状況でないことは明らかだった。よくわからないうちに極限まで疲れ果てている。丹羽さんにも追いつけなかった。速すぎる。ともかく食べないといけないと思う。エイドでスープやパンを無理やり食べる。少しエイドで休もうと思う。シャンペには時間がかかりそうなので、母親にSMSで遅れることを連絡した。どれくらい休んだかわからないけど、どうせ歩いて行くからもう行きましょうと、須賀さんと一緒にエイドを出た。ここからトップトレイルランナーの須賀さんといろんなことを話すことができて楽しかった。ゆるい下りもずっと歩きだからどんどん抜かれる。トンネルを抜けたところでとうとうTAKEさんに追いつかれた。TAKEさんが「あー、須賀さんじゃないですか!僕、須賀さんのこと凄いファンなんですよ!須賀さんて大瀬さんと一緒で潰れても絶対リタイヤしないですよね!」って1人で喋る続けている。須賀さんの顔がちょっとひきつっている気がするけれど、須賀さんはこれでリタイヤできなくなった。
いよいよシャンペまでの登り、結構がっつり400mほど登らされる。僕も全然脚が動かないけれど須賀さんはさらに動かなさそうだった。このまま全歩きでゴールまで行くとすると約44kmが時速2kmで22時間???完走間に合わない???なんて計算をしてしまう。実際には相当へばっていたフェレ峠の登りでも時速3.5kmくらいは行っているから完走はできるはずなんだけど、随分悲観的になってしまう。そして長い長い歩きが終わってなんとかCHAMPEX-LACのエイドに到着した。
CHAMPEX-LAC
到着したけど、僕があまりにも遅かったためか両親はいなかった。椅子に座ってぼっとしながら「ついたよ」ってsmsを入れてみた。疲れすぎていて動く気も起きなかった。数分するときれいなお姉さんが来て、大丈夫って?聞いてくる。次の言葉はなんと「リタイヤしたい?」だった」。エイドではみんながんばれーとかブラボーとか言ってくれるけど、普通じゃリタイヤしたい?とか聞いてくることは絶対にない。よっぽどひどい顔をしてたんだなあって思う。
その時のひどい顔を。これはすでにエイドで2時間休憩後のまだましになった顔だ!
エイドで休む決心をした。1時間ほど横になろう。素麺を食べてから、テントに毛布が敷いてあって寝れるところがあった。誰も居ないので独占だ。しかしおそろしく寒い。ストーブの横に陣取って身体を丸めて横になる。全然眠れた気はしないけどすぐに1時間経ったから少しは眠れたのかも。戻ってきたら両親が待っていてくれた。少し食べないとと思いけど、食べるとやはり吐き気がする。母親は僕の顔がひどすぎて、もうやめても良いよって言ってくる。まあそうだろうな、はじめて走る姿をみるのに、こんなボロボロだったらそう思うのも無理はないのかもしれない。気がつけばシャンペについて2時間が経過していた。順位は300台に突入だ。潰れたらあっという間だ。夜になってくるから峠の寒さが怖いけど、須賀さんと約束したし絶対完走しようと思って走ってエイドを飛び出した。
UTMB 2017 ⑤ CHAMPEX-LAC から ゴール - 遙かなるUTMB
UTMB 2017 ③ LES CONTAMINESからCOURMAYEUR
UTMB ①スタート前からスタートまで - 遙かなるUTMB
UTMB ② スタートからLES CONTAMINESまで - 遙かなるUTMB
レース前に作った標高図と予定表
LES CONTAMINES出発
夜も10時になってひんやりしたLES CONTAMINESの街を抜けていく。こんなに遅いのに応援はとぎれない。暫く行くといよいよ急登がはじまった。2011激走モンブランでヤマケンさんが快調っていって走ってた坂だ。LES CONTAMINESでは実際は433位だった。少しずつ前を捉えて抜いていく。あっという間にU4のLA BALMEのエイドが見えてくる。
LE BALME
テントで作った簡易エイドだけど、始めのエイドは温かいスープ、次に水などが置いてある。タイムは5:23。予定より20分速いけどこの区間は予定より10分遅いってことになる。LES CONTAMINESのエイドの時間があるからこんなものか。なんとなくペースがもやもやと気になった。この時、実際の順位は本当に400番くらいなのかまだ疑問だったので、エイドのチェックでだいたい何番くらいか聞いてみたら"Almost 400"という明確な答え。やっぱりMBは違うなあって素直に驚いた。決して遅くないと思うのに意味わからんわ。。。実際にはLA BALMEのエイドでは370位だったからおよそ60人抜いた計算になる(殆どはエイドで抜かしている)。
ここからはいよいよはじめての2500m超えになる。体感気温-9度ってほんまかいなって内心ちょっと楽しみな気持ち登っていく。暫く行くと、かなりの急登になってきた。岩が多いしがれている。上に登るに連れて雪が降り始め風がきつくなっていく。視界が悪く、たまにどちらに行くのかわからなくなる。「激走モンブラン」ではライトがズラって連なっていたけど、実際はポツポツしか見えない。本当に400番なのか?もっと順位は上じゃないのか?って思うくらいだ。上の方にライトが見えて山の頂上が見える。もう少しだ。REFUGE DE LA なんとかなんとかっていう名前の頂上だが、この寒い中係の人がゼッケンをピッてしてくれる。時間は6時間45分が経過していた。780m登るのに1時間20分のかかっている。やはり酸素が薄いのもある気がする。予定の6:57よりは速いけどどんどん貯金は食いつぶされている。ここで実際の順位は333位となっていた。
REFUGE DE LA CROIX DU BONHOMME
頂上からは結構な激下りだ。左右に振られながらどんどん下るコースだけど、吹雪と霧で視界が悪い。ライトもセーブしてるから光量が足りなくて速くはおりれない。丹羽さんが走る時は600lumenのライトをつけますって言ってたのが思い出された。バッテリーの寿命が気になってライトを明るくできない。重さとか関係なしにバッテリーは予備のを持っていくべきだったと真剣に思った。まあなんとか激下りを降りると緩やかな下りに変わり、エイドのライトが見えてきた。
LES CHAPIEUX
エイドに入っていきなり荷物チェック。電話とサバイバルブランケット。何回チェックするねって思ったけど、後から考えると、この後の天候を考えるとこの2つがないと本当にやばいことになる恐れがあった。
Les Chapieuxについたのは7:23予定では7:28。ほぼ予定通り。なんとなくホッとした。
温かいスープをのんでパンを食べる。こっちのパンは美味しい。日本のエイドにあるパンは不味すぎてだいたい食べれない。今から1000m以上登るセーニュ峠だ。激走モンブランでも雪が積もっていた。鏑木さんが明るくなって小刻みに走っていた場所だ。同じ場所に行けるとおもうだけでもなんか嬉しくなる。
標高をあげていくとやはり吹雪になった。まだ元気だから寒いとは思わないけど、レイン2枚重ねとMilleのあみあみを着てきてよかった。小刻みなアップダウンがあってなかなかセーニュ峠にはつかない。結局頂上までとても走れるような斜面じゃなかった。やっぱり鏑木さんや世界のトップは凄い。セーニュ峠には9:28で到着。予定では9:13だから大きく遅くなった。視界も悪いけど、標高が高くなり、早く登れないのが原因だと思う。
COL DE LA SEIGNE
セーニュからの下りは激走モンブランでもあったようにそれほど急ではなかった。あまり記憶はないがだらだらと下り、次のエイドはコンバル湖。晴れてたら凄い綺麗なところだ。
googleから
なんとなく湖の横を通っている気がしてエイドに到着した。実際には真っ暗でわからない
LAC COMBAL
小さなエイドに入って今までとガラッと雰囲気が変わってびっくりした。そこにいる選手になんか緊張感が漂っている。ゼッケンもエリートゼッケンばかりになってきた。結構順位が上がっているのかなって嬉しくなる。やっと俺もエリートの仲間入りだなんて鼻が伸びてくる。あー調子乗りだなあ。。。こうなったらどんどん順位をあげたくなる。休憩もそこそこにパンをさっと食べてエイドを出る。セーニュ峠の次のピークが天候の悪化でなくなったため、こここまで9:58。予定では10:13だったから、また少し巻き返した。このエイドで285位になった。
ここからまた500mのど登りARRETE DU MONT-FAVREというピークを通過する。このあたりは申し訳なけどあまり記憶にはない。たいしてしんどくもなく淡々と歩いていた気がする。ピークには247位で通過していた。
ここからCOURMAYEURまで長い下りが1500m始まる。このあたりでおいついた女性がどうやら24位だった。丹羽さんはきっとTOP10なのにまだ24位か。。。全然丹羽さんにおいつかない。予定ではCOURMAYEURくらいで丹羽さんに追いつこうと思っていた。 下りは全然走れる。腹筋も痛くない。おんたけ終わって腹筋も鍛えてきた。かなり降りたと思って小さなエイドが出てきた。もうCOURMAYEUR?と思ったけど、その手前の小さなエイド、COL CHEROUITだった。ここで日本人のかたにあった。しばらく丹羽さんと一緒に走っていたらしい。丹羽さんに近づいている気がする。ここからは本当に激下りだったものすごい下りを思わず飛ばしてしまた(もっとゆっくり行けばよかったけど)どんどん抜いてすごい勢いで降りてきてCOURMAYEURについたときには夜が空けてきた。エイドについたら丹羽さんがいるんじゃないかなあって期待する。11:58でエイドに到着。予定では11:56だから全く予定通り。順位も216位に上ってきた。大きなエイドの中に入っていくと人が少なく母が待っていてくれた。
UTMB ④ COURMAYEUR から CHAMPEX-LAC - 遙かなるUTMB
UTMB 2017 ② スタートからLES CONTAMINESまで
UTMB ①スタート前からスタートまで - 遙かなるUTMB
いよいよ出発。流石に前の方だからあまり混雑はないけどゆっくりのペースでスタート。200mも行くと走りやすくなる。両側にはこれでもかというほどの人垣でものすごい応援をくれる。気持ちよくなりながらも飛ばさないように気をつける。時計がウルトラトラックモードだから正確な速度がわからない。。。Sunntoつけてるけど現時点ではEpsomの時計のほうが良いかもとかアホな事考えなから走った。街をでて
フラットなトレイルに入った。なんとChikaさんが応援してくれている。ChikaさんはMont Blankに登りにきていてたまたま一緒になった。暑くなってきて、Inov8の薄いレインを脱いだところ。このあと僅かなアップダウンを繰り返してあっという間に第一チェックポイント(水エイド)に到着した。予定では53分だったけど、43分で到着。ちょっと速いので少しスピードを落とすつもりにした。
いよいよ始めの登り。これが以外に急登だった。全部歩けばよいのに、ポールを使ってちょっと小走りにしたりする。脈拍は135あたりを目標にしている。いきなり"inov8"ってよばれた。何事かと思ったら途中で全選手のシューズの種類を調べていた。HOKAが多かったかな。。。
はじめは写真取る余裕あったのになあ。。。(笑)
急登を登っていくうちに暗くなり、下りはライトを点灯。激下りを無事に降りて次のエイド、Saint-Gervasに到着した。小さな子供までもがいっぱい応援してくれる"アレアレ(allez-allez)"って。エイドには約3時間でつくはずだったけど、2:32で到着。うーん速すぎる、どこが速すぎるのかわからないけど。のぼりがんばりすぎかなあって反省する。エイドではどんなものがあるかしばし観察。スープは意外に美味しい。パンもうまい。ハムも挟んでみた。バナナ食べてビスケットもたべて出発した。ここからはLES CONTAMINESまでだらだらとした登りがある。Takeさんに追いついてしばらく一緒にいたけど、いつのまにか1人になっていた。野田くんにもおいついたけど、野田くんはいつのまにか先に行ってしまった。ペースをあげないように気をつけながらたんたんと走る。もうポールは出しっぱなしになった。面倒でそう簡単にはしまう気にならない。結構な登りを歩いて昇るとLES CONTAMINESに到着した。はじめてのアシスタントが可能なエイド。外で父と出会う。中では母が待っているはず。キョロキョロしながらアシストのテントをみると、すぐに会うことができた。そうめんを事前に茹でてもらったのを食べる。うまい!まだ胃腸も調子良い。念のためガスモチンを飲む。ここから夜間冷えてくるし、2500mを通過するのでアンダーにMilleのあみあみを着ることにした。到着は3:58。予定では4:24。この区間はほぼ予定通りのタイムとなった。これくらいのペースでいけば大丈夫だと思う。順位を聞くと400番くらいだよっと。400番?一瞬聞き違えたのか母が間違ってるのかと思った。前に400人もいるとは。。。国内レースでは絶対にないことだ。母は呑気にカメラで写真を撮っているけど、もう行かなくては。。。じゃあクールマイユールでと約束して出発した。
UTMB ③ LES CONTAMINESからCOURMAYEUR - 遙かなるUTMB