遙かなるUTMB

トレランにはまってUTMBまで行ってしまった外科医の日々のトレーニングや備忘録

新城ダブル (64km) 後半戦

前半部分は

新城64km (ダブル) 前半戦 - 遙かなるUTMB

ダブルはスタート地点で補給ができる。家にあった雑多なジェルを3本ポケットに入れて出発。最初の林道は出だしはkm4'30くらいで余裕だったけど、今は同じ心拍数でも5'00くらいかかる。トレイルに入り、inov8のTAKAさんに追いついた。さらに一人かわして10位になった。自分ではまずまずの速さで登っているつもりだけど走ろうとは思えなくなってきた。亀石の滝まで1'52かかっている。前半より12分も遅れている。このあたりでグレーのパンツをはいた選手に登りで追いついて随分離したと思っていたのに、下りで追いつかれるようになってきた。下りがどうしてもスピードが出ない。もともと下りは得意でいくら疲れていても下りは飛ばせた。ずっとサッカーもしていたし、よく考えたら最近どのレースでも下りを攻められなくなってきてるなあって、走りながら考え込んでしまった。下りはただただブレーキ。ブレーキが弱くなってるってことはそもそも最大筋力の低下があるってこと。最大筋力は年とともにかなり大きく低下してくる。下りをもっと練習したり、筋トレしておくべきだったなあとか反省しても今日は速くはしれない。。。このグレーパンツのランナーは静岡の柴本さんっていう方だった。昨年は関門ギリギリでゴールしたとのこと。登りで抜かして下りであっという間に抜かれるのが続く。最高峰の宇連山で引き離したから、そこから頑張って走ったけどやっぱり追いつかれた。今日は無理だ。。。普通トレイルのレースは下ってゴールだからいつもは下りまで競ってたら負けることは決してなかった。でも今日は最後が下りなのに絶対勝てないなんて思ってしまう。どれくらいでゴールできるのかもはや予想は全然できなくなった。少なくとも2周目5時間なんて全然無理だ。ひょっとしたら11時間の関門にも間に合わないんじゃないかってネガティブなことを考えてしまう。疲労と脱水でだんだん思考が停止してくる。塩をなめないと、と一度だけ塩を口にした。もう食べるのも面倒くさい。ほしいのは水。本当は水ばっかり飲むと低Naになるからだめだけど身体は水を欲する。いよいよ最後の尾根。少しホッとするけど全然くだれない。32kmのランナーもそうとう消耗している。”もうラストですよ”って励ましてあげるけど、本当は自分に言っている感じ。登り返しがすごくあるけど登りはしっかり歩けるのであまり苦にならない。時計を見ると9時間30分だ。10時間までにはつきたいと思う。最後まで頑張ろうと思う。今まで負けたこと無い山本くんにとうとう負けるのかと思う。7位であることはわかっていたからこのままだと山本くんは5位以内、総合入賞だ。格好良い。自分がそこにいたかった。最後の登りを終えて、山本くんに追いつくことはとうとう諦めた。下っていくと表彰式が始まった。表彰式に間に合わないのはすごく悔しい。”5位 山本健文さん”って聞こえてくる。すごいなあ、負けたんだなあって実感が湧いてくる。まだまだ負けないって勝手に思い込んでいた。すごい努力したんだろうなあってゴールしたら真っ先におめでとうって言おうと思いながら降りていく。7位の選手が見えてきましたっていう放送がありゴールに近づく。もう誰も居ないかもって思っていたら、表彰式のすぐ後だったせいか、すごいたくさんの人がゴール前で手を出してくれている。みんなとハイタッチしながらゴール。ゴールには山本くんが待っていてくれた。真っ先におめでとう、すごいなって言ったような気がする。興奮していろいろ喋っていたら気分が急激に悪くなってダウン。低Naなんだろうな。塩を舐めて風呂入って、吐いて1時間ほどで治った。疲れすぎて、優勝した阪田さんや3位、4位の福井さんと石田さんにおめでとうって言うの忘れてた(笑)

ボロボロになったけど色々課題がみえたレースでした。

結局2周めは5時間20分 

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レース後の分析

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心拍は1周目はおよそ140でキープしてたものの、2週目の途中から低下傾向。出力が低下してきている。ある程度これは仕方ないと思うけど、もっと1周目をゆっくり行けば全体で速くなるのかはわからない。さすがに心拍140で持たないのは走り込み不足だと思われる。

 

亀石の滝からpeak    13m/min  11m/min

宇連山まで 15m/min   13m/min

南尾根 -26m/min   -19m/min

上りと下りでvertical speed 1本めと2本めで大まかに比較してみたけど下りの落ち込みがひどい。

ダイトレ、奥三河に向けてやはり走り込んでいかないと行けない