遙かなるUTMB

トレランにはまってUTMBまで行ってしまった外科医の日々のトレーニングや備忘録

OSJ ONTAKE 100mile 2019

去年は台風で中止となったONTAKEに行ってきましたよ

POWER SPORTS | パワースポーツ「2019 OSJトレイルランニングレースシリーズ第6戦 OSJ ONTAKE100」

モルトン病の手術をしてから傷がいたくてロードが走れないし、滋賀一周ラウンドトレイル終わってから疲れているし、Fiary trailもいまいちだったし、さらにその疲れまで取れていないしと、完走できるんかいなと思ってましたが、あまり累積標高もないし、2年前もぐだぐだになったけど7位だったしと、どこかでこのレースをなめていた自分がいた気がします。

結果

119kmあたり第4関門でDNF

今回も午前中仕事して、16時半ころ到着しました。

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受付をすまして、藤中さんと再開。車のなかでごろごろしていると少し小雨がふってきました。天気予報は雨、それも1時から4時ころまで時間8mmの土砂降り予報。

今回は練習もしていないし、本当にゆっくり行こうって思ってました。

で、わざわざコース図みて、ヤマレコでルート作って、GPXをダウンロードして登りくだりも換算して、86kmのエイドまでは平地換算でkm5.5 それ以降はkm6で行こうって思って作ったのが下の予定表。

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いくつか間違いもあるのですが、このタイムで行っていたら準優勝でしたw

まあ、こういうの作ってタイムどおりに行かないとドツボにはまるな、、、ていうのが今の率直な思いです。

レース1時間前に焼鯖寿司たべて会場に行きました

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HOKAの野田くん。

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淺野先輩(残念ながら最後の最後でリタイアとのこと)

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きっとゴールまであえないからと今乗りに乗っている亮さんと(UTMF19位からの彩の国優勝、前回ONTAKE3位)

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千波で負けた登倉さん

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こんなにいました!さあ出発だ。

まずはロードが数km続く。予定通りkm5.5で合わせながら走ると、大部分の選手に抜かれてしまった。調子の良い頃だったら、このペースなら脈拍110とかだけど、今日はすでに128とか。荷物があるとかとか、大会だから、ってのもあるが、脈拍が高いのに少し焦る。いままでの経験から脈拍は125-130くらいに抑えるのが良いことはわかってましたが、(レースペースの求め方 〜ハーフマラソンからウルトラマラソンまで〜 - 遙かなるUTMB)

ちょっと登るだけで130を超えてしまう。

それでもロード区間はなんとか130くらいまでで行けていたけれど、いよいよ林道に入り、本格的に登りだすと、あっという間に心拍は140近くまで上昇する。いきなり歩いてみたりするものの、それでも130を大きく超える始末。それでもかなりゆっくりで、どんどん抜かれる。だめだ、心と身体の不一致がひどすぎる。Fairyのときにも感じたアンバランス。気持ちではすごい遅いのに、心拍はあがっているという不一致。

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最初1400mをこえるくらいまで登るのだが、予定の1:30近くになっても標高が上がらないのに焦って、途中から少しペースアップ。ものの見事に心拍数が上がっている。これでも体感的には130-135くらいだったのだが。。。そのあとの下りでもそれなりに上がっている。結局頂上には1:38で到着したので、予想よりもいきなり8分遅れ。予想するとこういうのが良くない。結局くだりを飛ばして、ごぼう抜き。最初のエイドは 予測2時間30分のところを、2時間33分で到着。5分も速く降りている。下りで飛ばすとあとで来るんだな。

エイドでは大瀬さんに水をいただいて、隣の選手が、もう水がないですというと大瀬さんが「速いもの勝ち。これがOSJクオリティー」ていうのを聞いて吹き出して、エイドを出発した。雨が強くなって、気温がさがり、幸いにも水分補給はあまりいらなかった。ここからは、真っ暗で見えないけれど、有名な滝の近くを通過し、ロードで次のエイドまで登り続ける。雨と風がどんどん強くなって寒くなってきたので、レインを着用。すでに疲れてきて、ゆるい上りも歩いたり走ったり。そして、予定の4時間15分を15分すぎた4時間30分で38kmのエイドに到着した。やっぱり設定が悪かったかと思って、もう設定はみないことに。エイドではおにぎりをいただいたが、すでにあまり欲しくない感じで胃腸の感じもいまいちだった。エイドの方が、86kmのデポバックまで食べ物がないからしっかり食べていってよ!って感じのことを言ってられて、疲れていて「すー」と流してたが、実際には114kmのそうめんエイドまで食べ物はなかった(さすがOSJ)。今回、86kmまでは自作大麦クッキーにしたのだが、やっぱりレース中はあまり食べれなかった。もう大麦クッキーはやめよう。

約40kmで15分の遅れだから、どんなに良くても1時間遅れの19時間くらいかかることがわかったので、もうタイムのことを考えるのはやめて時計もあまり見ないようにした。流石にあまりにもゆっくり入ったので、ここからの比較的平坦なコースではどんどん抜くことができた。抜いていると精神的には楽だけど、ちょっと調子にのって走りすぎたかもしれない。52kmの関門あたりでだいぶ疲れてきて、ここからよくわからない折返しコース。距離を160kmにするために作ったコースっぽい。この折返しが意外に長くて往復で4km。当然のように折り返しで合う選手にトップ選手はおらず、4km以上離されていることを自覚。そしてとうとう100kmの選手に追いつかれる(当たり前だが)。100kmの1,2位はびっくりするほど速くて(あとで聞くとfull 2:14らいしい)登りを普通にすごい速さで走っている。たぶんこの折返しのあとに登倉さんに追いついて、一旦は先に行かれたけど、下りで追いついてからは別れてしまった。空が白み始めて少し気分が楽になる。それからだいぶあけて5番てくらいの選手にナイスランです!って声をかけたら、なんと福井さんだった(たぶん5位入賞)。鏑木さんも走っていて7番手くらいだった。身体はだるく、非常に眠たく、クッキーも全然食べたくなくて、食べれず、早く86kmのデポまで行きたいと思うけど全然すすまない。74kmのエイドにほんのすこしだけコーラがあって一息する。その後も上りはまったく走れず、眠気におそわれる。低血糖っぽい。食べたら治りそうな気がしてやっとのおもいで86kmデポに到着した。すでに11時間あまりが経過していて予定より1時間半のおくれ。ということはこのペースでゴールすると3時間の遅れで最低でも21時間かかる。だんだん絶望感に襲われる。こんなにしんどかったっけ?おんたけって。前回も5,60kmくらいでしんどかって腹痛もあって下りは走れなくなったけど登りは結構走れた。デポが100kmでそこからラスト一山だったけど、今回はデポから3回もがっつり登らされる。椅子がおいてあって、座ってうなだれていたら、大瀬さんがいて「どうしたんですか」って言われる。「いや、練習不足で」とか言っていると「がっつり食べたら元気になりますよ」って言われて、おもわず、持参したウイダーin ゼリーを3袋、綾鷹を飲んで、10分くらいでエイドをあとにした。エイドで、100kmの岡見さんに出会う。ここから第1ループになるけれど、知らない選手でループを終わってきた選手に追いつかれる。20km離されたことになる。少なくとも2時間差。まともや絶望感に襲われる。同じくらいの順位で東京からきた方がいて、完走も結構厳しいという話をした。下りを走れないと時間的にも完走が厳しい。ここから10km下って10km登ってデポに戻ってくる。足もいたいけどなんとかそろそろ走っていると急に気持ち悪くなって、つったっていたら岡見さんに大丈夫ですか?って言われて。。。返事もできずに固まっていると、いきなり嘔吐。3回も嘔吐、せっかくたべたウイダーが全部出てしまった。もったいない。でもちょっとは吸収されたのか、はいたら元気になって、割と快調にくだれるようになった。途中で2人のマイラーに抜かれる。抜かれてしばらくして、その一人が三浦翔さんであることがわかって、追いついて話しようと思ったけど追いつけなかった。その時は後ろから追いつかれたようなきがしていたけど、そうではなくて、ループ終わって一周離れていたようだ。彼は18時間で2位(おめでとう!)長い下りを終えると、ループのチェックをされる。ここからは幽霊トンネルをぬける長い長いゆるい上りのロードが続く。少し元気になって歩いたり走ったりしながら進む。幽霊トンネルは真っ暗でライトをださずに奥に小さな出口からの僅かな光を頼りにすすむ。遠くの出口がすごい上の方にみえて、30度くらいの斜度があるような錯覚を起こすけれど、実際は5度くらいか。面白いなあって思いながら進んでいき、トンネルを抜けたところで東京からきた選手に追いついた。下りが走れたから、なんとしてでも完走するって話した覚えがある。なんとしてでも完走って思ってたよ。このときは。

長いロードを終えると、長い林道が6km。おんたけのいやなところは、300m登るのに6kmとかかかるところ、山の急登なら2kmで終わる。走れれば大丈夫だけど走れないとだいぶ厳しい。あまり走れなくなって、ほぼ歩きになってしまった。デポにようやく帰ってきたら100kmのランナーで溢れていた。座るところもない。突然「ブログ読んでます!」って言われて、鈴木さんってかたに声をかけてもらった。

鈴木さんは元気そうだけど、僕はだいぶ疲れた顔をしている。

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2回目もデポバッグを渡してもらえて、ジェルをつめてそれほど経たずにエイドをあとにした。下りはなんとかkm6くらいで進んでいって114kmのエイドステーションに到着。すでに15時間(3時間遅れ)

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ここでそうめんがもらえるはずだけど、そうめんは売り切れでなかった。バナナをいただいて、今回は塩を持ってくるのをわすれたので、そうめんのつゆをもらう。めちゃくちゃ塩辛い。当たりまえか。走ってエイドまできたのに、全然走れなくなってエイドをあとにする。だらだらしたロードののぼり、平坦になっても走れない。歩いていても、100kmの選手の歩行にどんどん抜かれる。どんどん気分がわるくなって、今日2回目の嘔吐。そうめんのつゆが悪かったのか。こんなに塩分濃度が高いものをいれたらだめなのかも。立ちすくんでいたら鈴木さんに「だいじょうぶですか」と心配される。はじめて会ったのに、情けないところを見られて恥ずかしい。15時間30が経過している。まだあと44kmもある。滋賀一周の最終日と同じだけある。このときは全部歩いていも8時間以上かかったはず。今考えると累積は全然滋賀一周のほうがあるから全部歩きでも間に合ったかもしれないけど、このときは全部歩いても制限時間に間に合わない気がしていた。やめようかと思って、エイドに引き返そうかと思ったときに、東京のランナーにであって、次の関門でもどうしてもだめならやめれますよって言われて、次の関門まで歩くことにした。関門で16時間残り42km。ゴール制限は24時間。ふつうなら余裕だけど、今の状態なら下りも走れないし、補給も受け付けない。潔くやめることにした。この悔しさを次のレースで晴らしたい。関門の車は限られているからしばらく車で待つように言われる。待っている間、ひたすら関門を通過する選手をみるのがつらい。マイルのかたも何人か通っていく。30分以上まって、ようやく、手前のエイドまで送ってもらえることになった。手前のエイドでもう一度リタイアを告げて、さらに30分バスを待つように言われて、まっていると、いきなり亮さんに出会う。全然わけがわからなくて、最後のループを終わってあとはゴールに行くのかなって思うけど、そうではなくて今、エイドに到着したらしい。混乱するけれど、僕よりも1時間も遅れてエイドに到着したようだ。頭の中で?????回る。聞くと、2番手で走っていて15kmのロストしたらしい。それですっかり心が折れてしまったとのことだ。あと6時間45分でゴールまでいけるのか亮さんは考え込んでいる。

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そこに奥に見えるリタイヤバスが到着。亮さんに「じゃあ、僕はバスにのって先に行ってるわ」とバスに乗り込むと、程なくして亮さんもバスに乗ってきた。

2人そろってDNF

収容された2人

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帰ってきて、2人で温泉いって、そば食べに行って、大盛り頼んだら3人前あって。

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こんな大盛りみたことがない。

亮さんと会えたのは1.5年ぶりくらいかな。お互いリタイアで、楽しい時間が過ごせたのが良かったところかな、それと早く家に帰れたこと。

さらに帰りは恵那峡恵那峡チキンカツカレー

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これが全体の標高と心拍

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心拍計こわれてるんと違うかなって思ったけど壊れていたのは僕の頭だった。

鍛えなおして、来年はリベンジかな

 

その他思ったこと

1. やっぱり腹筋が痛くなった。ロードの下りでは腹筋に力は入っていないけど、林道ではすごい力が入る。多分脚が不安定で、体幹でコントロールしているらしい。御岳でしか使わないかもしれないけど、体幹の重要性はあとからわかる。2年前も同じこと行っていたなあ。。。

2. 大麦クッキーはやめた

3. 直前に鯖寿司食べるのはやめたほうが良いのかもしれない。よく考えると、練習ではほとんど直前に食べないし(たべてもおにぎり1,2個)、それで胃腸の調子が悪くなったことはないし(負荷も違うけど)、今度はあまり食べずにレースにでてみよう

4. トレイル始めた頃は、補給はドリンクに溶かしたクラスタデキストリンだけだった。はじめてジェル使ったのは2回目の氷ノ山。ジェルとったら逆にハンガーノックになってジェルの恐ろしさを体感。たしかに、ジェルをとってない頃は吐き気を感じたりすることもあまりなかった気がする(年齢も若いけど)でもなぜかそのころからジェルなど補給をすこしずつ使うようになった(クラスタデキストリンがまずいから)。もう一度クラスタデキストリンに戻ってみようかな。

5. 塩分はやっぱり腸溶カプセルで摂取しよう。今回は持ってくるのを忘れたけど。

6. 塩分を取らなかったら、薄い尿がたくさん出た。前回みたいにミオグロビン尿ってことはなかったけど、これは体内のナトリウム不足ってことだ。やはり適度に塩分は必要。

7. 前回の心拍と比べてそれほど高いわけではなかった。でも明らかなスピードは遅かった。今回は86kmのデポで、ばてばてだったけど、前回は100kmのデポでバテていた。コースも6kmほど短いからバテてから進まないといけない距離が、20kmほど長くなっていたのもDNFの理由かも。なんにしても走る練習ができてなかった。

8. おんたけを制するためには、ゆるい登りを長く走る練習と腹筋が必要。