遙かなるUTMB

トレランにはまってUTMBまで行ってしまった外科医の日々のトレーニングや備忘録

奥信濃100 (2022) その3

bungo1103.hatenablog.com

糠塚のエイド❶を出ると、しばらくロードの登りになる。少し前にいることがわかっているから、結構な登りだけれど、小走りで頑張る。ロードから林道の登りに入って、前の方に一人発見。歩いている。頻繁に後ろを見られて逃げられるけれど、どんどん距離は縮まってきた。そしてもう一人もすぐ近くに発見。かなりきついけれど、走り続け、横に並ぶ。「凄い追い上げですね!」と声をかけられたのは、岡田さん。とりあえず先に出て、もう一人を追う。横に並ぶと、ゼッケンをまじまじと見られて、いきなり「何歳ですか」って聞かれる。「49ですけど?」「えー凄いですね。後ろの人も49って言ってましたよ」「僕20代なんで年代別入りたいんですよ」「えー総合ねられるよ」なんて会話をしながら登りはついてこられる。❷のところで登りも終わり、下に入る。20代の中才さんは、トレイルレース2回目ですとか言っている。富山県の山岳警備隊らしい。ハーフは65らしい。下が走れないとしきりに言われて、そりゃ2回目のトレイルでそんな走れたら困るわと思いながら、ここぞとばかりに下を飛ばす。登りを頑張ったからかそれほど下も飛ばせなかった。長い長い林道を抜けると、町におりてきて、エイドの雰囲気。川沿いを降って橋を渡って、少し行ったところにエイドがあった(❸)。あー箸を忘れた。お蕎麦エイドなのに。

幸いにもお蕎麦は紙コップに入っていて、一気に食べられるのでお箸なしでも大丈夫だった。食べていたらあっというまに岡田さんが到着。うかうかしていられないので、水だけもらって出発した。ここから長い400mの登り。終盤に来て、結構つらいパートだ。しばらくロードを走ると、林道に入った。しばらくはゆっくり走っていたけれど、次第に走れずに歩いてしまう。なんとなくハンガーノックであることは体感できた。ジェルは切れてしまいっている。モルテン320を持っていたから、水に溶かせば良いのだけれど、面倒臭くてそれもできないくらいに疲れ切っていたのかもしれない。結局、ひたすら我慢して前に進む。10m走って30m歩くみたいなのを繰り返すが、登りが緩くて走れないことがつらい。今は❹のあたりだ。急な坂道になると、歩くことに罪悪感がなくなる。後ろばかり気になる。こんなペースじゃ追い付かれる。ここでがんばらなかったらいつ頑張るんだ!って自分に言いきます。声に出しても行ってみる。人に聞かれると恥ずかしいから周りに人がいないことを確認してだけれど。しばらくすると、けやきの森へ向かう林道に合流し、向こうから走ってくる選手と向かい合わせになる。ナイスランとか声をかけてもらうから走るしかない。女子2位の選手も通過。ということは成美さんはもうエイドかもしれない。このままだと追い付かれる可能性もある。もう必死で搾り出して、ゆっくり走り続け、やっと下にはいった。あとはエイドまでくだり。ほっとする。きつい。

きつさで顔が歪む笑   山田陽介さん撮影

 

エイドでバナナを貪り食った。このうえなく美味しい。3つくらいもらってエイドを後にする。岡田さんがやってきた。近い。バナナをたべてかなり元気になった。あと5km。ロードを降りトレイルに入る。トレイルの入り口でランナーに追いつく。お、っと思ったけれど50kmの5位の選手だった。むこうも少しびびっている。100kmですよねとか言われて、一緒に走っていく。ひたすら頑張って走ってようやく最後のスキー場の登りにやってきた。登りは流石にあまり走れない。50km 5位の選手に抜かれてふと後を振りかえると、もう一人すぐ後ろに見える。え、岡田さん???なんかユニが違うように見えるけれど、誰かわからないけれど、ここで抜かされるのは嫌だ。必死で逃げて後ろをみるとあっというまに近づいてくる。もうどう考えても無理で追いつかれてしまった。50kmですと言われて凄い安心する。50kmの5位6位争いが凄い。もう後ろには誰もいない。あと50mは歩いてゴールした。大きな大会で5位入賞は本当に嬉しい。

岡田さんと

成美さん 女子優勝おめでとう!

ぶよに刺されまくった。。。

補給 Maurten 320 4つ 1280kcal

ジェル 4つ 480kcal

スポーツ羊羹 4つ 480kcal

スポーツドリンク、おそばなど

記録11時間4分59秒 5位

今回2位の八嶋さんまでとは途中9分差までつまったりもしたけれど、優勝の小原さんには全てのエイド間で少しずつ離されて、最終的に33分もの差をつけられた。もう十分だけどそこが課題。